Project/Area Number |
20K08230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樅木 勝巳 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 教授 (70304615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 隆 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (30036496)
平山 晴子 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助教 (40635257)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 二分脊椎症 / モデル動物 / 歩行障害 / 病態解析 / 脊髄奇形 / 運動神経細胞 / 知覚伝導路障害 / 神経細胞発生障害 / 二分脊椎 / 脊髄神経発生 / 運動神経 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,二分脊椎症に関連する歩行障害に焦点を当て,歩行時の筋収縮がヒトのそれに近似する二足歩行する生きたモデル動物を用い,その病態を明らかにし,得られた結果を関連する新規療法開発の基礎データとすることを目的とする。具体的には、我々がこれまでに提唱した“二分脊椎症状態の脊髄において神経細胞の発生異常・神経ネットワークの発達障害が起こり,これらが身体障害の原因である。”という仮説を明らかのしてゆく研究であり、(1)脊髄神経細胞の分化動態、(2)脊髄神経の神経終末状態、及び(3)主要骨格筋を支配している運動神経細胞の分布を調べ、(4)運動神経の活動状態の解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
椎弓の欠損を主徴とする非致死性脊髄奇形である二分脊椎症は,椎弓の欠損状態や奇形箇所の脊髄の状態から病形が区分される。本奇形は、椎弓欠損のみに奇形が限局しする潜在性型と椎弓欠損に髄膜あるいは脊髄と髄膜の両方が巻き込まれる嚢胞性型とに区分される。一般に潜在性型は無症状であるが,嚢抱性型は種々の程度の神経障害を示す。これまでの二分脊椎症に関連する研究では,この神経障害の病態は臨床知見に基づいたものがほとんどであり,実験に基づく知見は臨床知見に比べてはるかに少ない。特に、幼若年時に臨床症状を示さず、年齢進行に伴って神経症状を呈する場合がある潜在性型二分脊椎症においては、神経症状の発現に至る病態については不明な点が未だ多く残されている。 我々はこれまでに二分脊椎症で見られる神経障害の病態を詳細に解析することを目的として,ヒト二分脊椎症患者に似た後肢運動障害を示す二分脊椎モデル動物を開発し,奇形領域の神経細胞の発生異常や神経伝導路形成異常が二分脊椎症で併発することが多い歩行障害を誘発する可能性を示してきた。すなわち、本モデルは、人為的に二分脊椎を引き起こすことから本奇形の病態解析に有用なモデル動物の可能性を示した。 既報では二分脊椎症モデル動物が示す二分脊椎症の病型は、嚢胞型ではあるが最も重症例である脊椎裂に類似したものであり、ヒトにおいて最も発症例が多い病型を示さないという。一方、これまでに我々は、提示したモデルにおいて脊椎裂ではない嚢胞型や潜在型の病型を示すことを示し、モデル動物として高いポテンシャルを有することを確認した。令和5年度では、令和4年度に引き続き潜在型の二分脊椎を発生させるような処置を行った初期胚を用いた解析を行い、嚢胞型のような発生遅延現象が認められないことを確認した。
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