Project/Area Number |
20K08436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
河合 康幸 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40324157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤林 幸輔 金沢医科大学, 医学部, 講師 (10633323)
藤原 純子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (20346381)
若狭 稔 金沢医科大学, 医学部, 講師 (50468980)
竹下 治男 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (90292599)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 血漿遊離DNA / 急性心不全 / アポトーシス / 左室リモデリング / 心房細動 / 左房リモデリング / 急性心筋梗塞 |
Outline of Research at the Start |
血漿遊離DNAが簡便かつ有用な左室リモデリングのバイオマーカーであるか否かを検証するため、以下の3つを検討する。①血漿遊離DNAが新規心不全患者で検出されるか否か、また②血漿遊離DNAの一部が心臓に由来しているか否か、③血漿遊離DNAが急性心不全及び急性心筋梗塞後の左室リモデリング評価による予後予測因子になり得るかどうかを明らかにすることである。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的と方法 急性心不全患者において、心筋から血漿遊離DNA(cfDNA)が放出されているか否かを検討した。30人の急性心不全による初回入院患者を対象とした。BNP、トロポニンTおよび左室駆出率を測定した。心不全改善時に心臓カテーテル検査を行い、同時に中心静脈、大動脈基部、冠静脈洞からの採血および心筋生検を行った。心筋サンプルより組織学的評価を、血漿サンプルよりcfDNA濃度を測定した。 結果と考察 冠静脈洞と大動脈基部のcfDNA濃度差(⊿cfDNA)を算出したところ18人が正の値であり、その平均値は、3.1±3.5 microg/mlであった(陽性群)。逆に⊿cfDNAが負の値になった患者は12人でその平均値は、-3.1±2.4 microg/mlであった(陰性群)。また陽性群、陰性群のそれぞれのcfDNA濃度は6.2±3.8、4.2±1.8 microg/mlと有意に陽性群で高値であった。陽性群と陰性群の相違は何によるのか検討したが、いずれのパラメーターとも相関がなかった。組織学的検討では、陽性群18人中、線維化を認めた患者が7人(39%)に対して、陰性群12人中、線維化を認めた患者は9人(75%)であった。当初、心不全患者においてはすべて心筋でアポトーシスを生じ、cfDNAが放出(⊿cfDNAが陽性)されるものと予想していたが、陽性患者は、30人中18人であった。⊿cfDNAが負になる意味は現時点で不明であるが、組織学的検討からは、陽性群が陰性群に比べ、統計学的有意差はないものの線維化の程度が軽度であることから、陽性群では心筋細胞のアポトーシスを生じており、将来、線維化が乗じる過程を反映しているのではないかと推察している。
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