TGF-β1を標的とするポリアミドによる肝癌治療法の開発
Project/Area Number |
20K09089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高木 惠子 日本大学, 医学部, 研究医員 (20339328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緑川 泰 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 総合外科部, 部長 (10292905)
阿部 勇人 日本大学, 医学部, 研究医員 (10838478)
福田 昇 日本大学, 医学部, 教授 (40267050)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 肝癌細胞 / TGF β / PIポリアミド / 肝癌 / TGFβ / ピロールイミダゾールポリアミド / TGF-β1 |
Outline of Research at the Start |
肝癌は発癌および再発のメカニズムについて不明な点が多く、予後不良の疾患である。 Transforming growth factor-β(TGF-β)は正常線維芽細胞が足場非依存性増殖を獲得する因子として発見されたサイトカインであり、肝癌において浸潤、転移、血管新生に際し、癌の悪性化に対して促進的に働くことが報告されている。そのため、TGF-βの機能を阻害することにより、癌の進行が抑制されることが期待できる。本研究では、肝癌治療法の開発を目的として、ラット及びヒト肝癌細胞株、ラット肝癌モデルに対するTGF-β1抑制性PIポリアミドの機能解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ラット及びヒト肝癌細胞株、ラット肝癌モデルに対するTGF-β1抑制性PIポリアミドの機能解析を行い、肝癌治療法の開発を目的としている。これまでに、ラット肝癌細胞に対する実験で、TGF-β1抑制性PIポリアミド投与し、TGF-βの発現量をreal-time RT PCRを行いPIポリアミドの効果を調べ、PIポリアミドの濃度とTGF-βの発現量の間には有意差が認められなかった。しかし、ヒトTGF-βプロモーター領域の転写因子結合サイトを認識するPIポリアミドを複数設計し、ヒト肝癌細胞に対する実験を行ったところ、そのうちあるPIポリアミドを用いた実験でHepG2およびHLF細胞のTGF-β1mRNAレベルを用量依存的に減少させ、HepG2コロニー形成を阻害した。PIポリアミドは未処理のコントロール細胞と比較してHepG2細胞の増殖を実質的に阻害しなかったが、HLF細胞の浸潤を有意に抑制し、HLEおよびHLF細胞の増殖も抑制し、HLF細胞球体の形成を有意に阻害したことを確認できた。その経緯を踏まえて、ラット肝癌モデルを用いたTGF-β1抑制性PIポリアミドの機能検証を予定していた。ラットに投与するPIポリアミドの設計、作製ができた。 また、低分化の肝癌細胞株であるHLE、HLFに対してTGF-β1抑制性PIポリアミドの効果が認められたことから、ヒト肝癌肝外再発症例におけるTGFβの発現についての検討を行った。 その後、親の介護が必要になり、実験に必要な時間が取れなくなってしまっため、予定していた実験を遂行できず研究期間を延長した。今年度は、ラット肝癌モデルを用いたTGF-β1抑制性PIポリアミドの機能検証を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ラット肝癌モデルに対する実験として、AP1結合サイトを標的配列とし、AP1結合サイトおよびその近傍を様々な形でカバーする8~10塩基認識のTGF-β1抑制性ポリアミドを複数設計・合成した。その後、肝癌を誘発させたラットにTGF-β1抑制性ポリアミドを投与し、肝癌の発生・進展への影響を検証する予定であったが、親の介護が必要になり、実験に必要な時間が取れなくなってしまい、予定していたラット肝癌モデルを用いたTGF-β1抑制性ポリアミドの機能検証の実験を遂行できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
遅れてしまったラット肝癌モデルを用いたTGF-β1抑制性PIポリアミドの機能検証を行う。 (1)肝癌を誘発ラットにTGF-β1抑制性PIポリアミドを投与し、肝癌の発生・進展への影響を検証する。下記の3群に分け処理を行う。 1.DEN投与グループ:イソフルラン吸入による麻酔後、N-ニトロソジエチルアミン(DEN)を滅菌水に溶解し週1回、合計3回腹腔内投与を行う。2.DEN+Vehicle投与グループ:DENを週1回、合計3回腹腔内投与を行う。その後1週毎12週まで溶媒対照を尾静脈投与する。3.DEN+PIポリアミド投与グループ:DENを週1回、合計3回腹腔内投与を行う。その後、1週毎12週までPIポリアミドを尾静脈投与する。DEN第1回投与日を0日とし、第2回を7日後、第3回を14日後とする。すべてのグループのラットは5頭ずつ第77日、第91日、第105日に炭酸ガスによる安楽死処置を行い血清、肝組織の癌部および非癌部(パラフィンブロック、凍結ブロック)を採取し、癌部・非癌部の切片を作製し、ポリアミド投与の有無により、組織像を検討し、免疫染色で調べる。 (2)肝癌を誘発させたラットにTGF-β1抑制性PIポリアミドを投与し、生存率を調べる。3群に分けて15頭ずつ処理を行い、生存解析を行うため第120日まで観察する。第120日まで生存しているものについては、実験(1)と同様に安楽死処置を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)