嚥下機能改善を目的とした口唇周囲筋のトレーニングプログラム開発と介入基準作成
Project/Area Number |
20K10078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
唐帆 純子 (中島純子) 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (20534853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 克彦 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (40433958)
片山 正輝 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00286494)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 摂食嚥下障害 / 口唇閉鎖力 / サルコペニア / 口腔機能 / レジスタンストレーニング / 嚥下障害 / リハビリテーション |
Outline of Research at the Start |
嚥下障害に対する基礎訓練は多くの患者に行われる。なかでも口腔周囲筋に対する強化訓練は高頻度に行われるが、方法の具体的な指導内容、訓練回数は統一されてなく、期待される効果の学術的な裏付と検討は十分になされていない。 本研究の目的は、口唇周囲の筋力と嚥下機能の関連を検討し、筋力トレーニングの理論に基づいた口唇周囲の筋に対するレジスタンストレーニングを体系的に行い、筋力の向上と嚥下動態に及ぼす効果を検証することである。本研究により口唇周囲の筋の強化訓練の意義が明確になり、嚥下機能の改善効果のある訓練手技を提示できると思われる。患者個人のQOLの改善,予防嚥下医学の発展と医療費の縮小が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは先行研究において、摂食嚥下リハビリテーションに関する数ある基礎訓練の中でも、口唇閉鎖訓練による口腔周囲筋の運動の活性は高頻度に実施をされているという実態を明らかにした。しかし、高い普及率にもかかわらず、その訓練方法は統一されておらず、適応症例、介入基準、到達目標の学術的な裏付けと検討がまだ十分には検討されていない。本研究では、口唇や筋の筋力など、口腔周囲の筋力と嚥下機能の関連を検討し、嚥下機能改善に効果的な訓練法方法や介入基準を検討することである。 本研究では、口腔周囲筋の筋力と嚥下障害、口腔機能低下の関連を明らかにすることを目的として、研究を遂行した。本邦では口唇周囲の筋力に対して2種類の計測装置が用いられることが多いため、両測定方法によって得られる値の相関と、嚥下障害、口腔機能等の関連を検討した。 295名を対象に評価を行い、そのうち、摂食嚥下障害の既往がない常食摂取者(健常群)114名(平均年齢75.1±5.7歳)、嚥下機能の低下を認めた入院患者180名(平均年齢78.6±11.2歳)を対象に解析をした。口腔周囲の筋力は口腔閉鎖力側的装置を用いたLip Seal Strength (LSS)、口唇力測定器を用いたLip Closing Strength(LCS)を測定し、最大舌圧、オーラルディアドコキネシス(OD)/ta/、握力、下腿周囲長との関連を検討した。LSS, LCSの平均±S.Dは、健常群で11.6±3.0 N、12.7±13.0 N、嚥下機能低下群で 8.4±4.4 N、 7.5± 8.1 Nであり、ともに両群間で有意差を認めた。LSSとLCSに有意な相関関係を認めた。健常群ではLSCは舌圧、握力、LCSは体重、BMI、下腿周囲長、舌圧、握力と有意な相関を認めた。嚥下機能低下群でもLSCはLSSよりも舌圧や全身の筋力、筋量との相関は高かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究が採択された2020年4月はCOVI-19の流行緊急事態宣言が発令されたため、所属する大学においても在宅ワーク等が推進され、片側的な勤務体制となった。そのため、本研究開始に必要な倫理委員会の申請手続きが大幅に遅れ、研究の開始が遅れた。COVID-19の流行前に申請した本研究計画書では、介入研究を行い口唇閉鎖力の訓練効果に関する実証実験を施行する予定であった。しかし、口腔内に装着する機器を使用、または貸出を行い一定期間継続的に行う介入研究は、COVID-19のウィルスに対する感染予防の観点から、また度重なるCOVI-19の流行波により、控えざるを得なく実施不可能と判断した。そのため、本研究においては、嚥下障害に関連する口唇閉鎖力の基準の検討に主目的を変更、研究プロトコールwの守勢を行った。上記目的に対しては、COVID-19の感染に大きく影響された環境下ではあったが、おおむね良好にデータが蓄積できたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度を終了するにあたり、予定していたデータ数は収集できたと考えている。現在、データ解析、論文化に向けて準備中であり、得られたデータから臨床や高齢者医療に還元しうる知見をまとめる予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Association between Weight Loss and Food Form in Older Individuals Residing in Long-Term Care Facilities: 1-Year Multicenter Longitudinal Study2021
Author(s)
Endo Akemi, Watanabe Yutaka, Matsushita Takae, Okada Kazutaka, Ohara Yuki, Iwasaki Masanori, Ito Kayoko, Nakajima Junko, Iwasa Yasuyuki, Itoda Masataka, Sasaki Rikimaru, Nishi Yasuhiro, Furuya Junichi, Watanabe Yoshihiko, Umemoto George, Kishima Masako, Hirano Hirohiko, Sato Yuji, Yoshida Mitsuyoshi, Yamazaki Yutaka
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Journal Title
International Journal of Environmental Research and Public Health
Volume: 18
Issue: 20
Pages: 10776-10776
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Questionnaire survey on nurses and speech therapists regarding dysphagia rehabilitation in Japan2021
Author(s)
Kato K, Ikeda R, Suzuki J, Hirano-Kawamoto A, Kamakura Y, Fujiu-Kurachi M, Hyodo M, Izumi S, Koyama S, Sasaki K, Nakajima J, Karaho T, Kimura Y, Kumai Y, Fujimoto Y, Nito T, Oku Y, Kurosawa H, Kuriyama S, Katori Y
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Journal Title
Auris Nasus Larynx
Volume: 48
Issue: 2
Pages: 241-247
DOI
Related Report
Peer Reviewed
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