リンパ浮腫の早期発見のための基礎研究ー体表面の微量生体ガスに着目してー
Project/Area Number |
20K10684
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58050:Fundamental of nursing-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 啓介 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (10464091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹野 ゆかり 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (20509088)
大島 千佳 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (30405063)
間脇 彩奈 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (10533341)
藤本 悦子 一宮研伸大学, 看護学部, 教授 (00107947)
安藤 詳子 一宮研伸大学, 看護学部, 教授 (60212669)
本田 育美 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30273204)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | リンパ浮腫 / ラット / 動物実験 / ガスクロマトグラフィー / 微量生体ガス |
Outline of Research at the Start |
私たちの体の表面からわずかに出ている生体ガスは体内の様子を映しており、糖尿病の健康管理などに役立てられはじめていますが、リンパ浮腫には使われていません。リンパ浮腫はがんなどの手術によって、腕や足に浮腫(むくみ)を生じるものです。生体ガス測定は,検査に痛みはなく、短い時間で検査を終えられる利点があります。この研究の進め方は、まず動物研究でリンパに関係する生体ガスを幅広く調べ、その後に患者さんを集めて行う研究でリンパ浮腫に特徴的な生体ガスをわり出します。2020年4月現在において、新型コロナウィルスが世界的に猛威をふるっており、患者さんに協力を得ておこなう研究は安全を第一に展開していきます。
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Outline of Annual Research Achievements |
実験系を構築し、ラット5匹の浮腫モデルを作成した。全例においてラット後肢のリンパ節郭清手術前の微量生体ガスを採取し、コントロールデータを得た。慢性化した浮腫の目安である手術後7日以降にガスが取得できた例は3例で、その小集団のデータを用いてガスクロマトグラフィー法で分析、解析し、浮腫に特異的な物質の検索した。その結果、リンパ浮腫発症の推定において将来性のある3物質が候補にあがった。(物質名については、今後の研究進捗に支障があるため、ここでは公開しない)。当該物質を暫定的なターゲット物質として、2023年度は所属施設の倫理委員会承認を得て、健常人を対象としたパイロット研究を実施する予定である。 本実験を通して、麻酔下による定期的なガス取得がラットおよび実験全体の進行に与える影響が大きいことが確認された。本年度は科研の最終年度であり、次期研究計画にむけては先行研究を参考に、低侵襲的(非麻酔科)にガス取得が可能な方略を加味した(現在のように後肢からのガス取得にこだわらない)研究計画を策定していく。 研究の進捗については、第1回ヘルスサイエンス研究会(2022年4月、於:名古屋大学大幸キャンパス)、第15回がんのリンパ浮腫研究会(2023年1月、於:名古屋大学医学部付属病院)にて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験系を構築し、ラット5匹の浮腫モデルを作成した。全例においてラット後肢のリンパ節郭清手術前の微量生体ガスを採取し、コントロールデータを得た。慢性化した浮腫の目安である手術後7日以降にガスが取得できた例は3例で、その小集団のデータを用いてガスクロマトグラフィー法で分析、解析し、浮腫に特異的な物質の検索した。その結果、リンパ浮腫発症の推定において将来性のある3物質が候補にあがった。また、当該物質を暫定的なターゲット物質として、2023年度は所属施設の倫理委員会承認を得て、健常人を対象としたパイロット研究を実施する予定であり、研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度の実験により、リンパ浮腫発症の推定において将来性のある物質が3つ候補にあがった。2023年度は所属施設の倫理委員会承認を得て、当該物質を暫定的なターゲット物質として、健常人を対象としたパイロット研究を実施する予定である。 一方で、麻酔下による定期的なガス取得がラットおよび実験全体の進行に与える影響が大きいことが確認された。2023年度は本申請課題への助成の最終年度であり、動物実験の継続課題としては、次期科研費を申請するために先行研究や本実験から得た経験をふまえて、低侵襲的(非麻酔科)にガス取得が可能な方略を、ガス取得部位の変更も視野に入れ研究計画を策定していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)