地域密着型特別養護老人ホームのリテンション・マネジメント尺度開発と職場継続意向
Project/Area Number |
20K11087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
緒形 明美 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (80740696)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 奈佳子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (30178032)
小木曽 加奈子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40465860)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 地域密着特別養護老人ホーム / 職場環境 / 看護職 / 介護職 / 尺度開発 / 人材定着 / 看護職員 / 介護職員 / 質的帰納的分析 / 施設管理責任者 / 地域密着型特別養護老人ホーム |
Outline of Research at the Start |
本研究は、離職率の高い地域密着型特別養護老人ホーム(以下、地域特養)において、職員を惹きつけ、引き留めるための、リテンション・マネジメント尺度(Retention Management Scale以下、RMS)を開発し、職場継続意向との関連を検証するものである。我が国の超高齢化社会において、高齢者が病気と共存しながらQOLを維持し、住み慣れた地域や自宅で生活する地域包括ケアシステムの構築こそが急務である。しかし、従来の国策だけでは、地域特養の職員の人材定着は困難である。本研究で、地域特養のRMSを開発することにより、地域包括ケアシステムの推進、および高齢者の生活支援に寄与することが期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
仮尺度の構成概念妥当性・信頼性の検証では,対象は東海4県の地域特養の看護職・介護職の1,315名であった.方法は,郵送法による無記名自記式質問紙法で,分析は,項目分析,探索的因子分析,確認的因子分析による構成概念妥当性,信頼性を検証した.結果は,回収数208(回収率15.8%),有効回答204(有効回答率98.1%)で,項目分析で5因子67項目が抽出され,探索的因子分析の結果,RMS仮尺度は【地域・施設間における資源の有効的活用】,【地域特養の強みを活かした取り組み】,【施設長のリーダーシップ】,【施設の魅力の情報発信】,【地域住民と施設の相互交流】の5因子38項目となった.α係数は.836~.941,確認的因子分析は,GFI ≧AGFI,CFI=.861,RMSEA=.068であった. RMS仮尺度の再現性と職場継続意向との関連の検討では,対象者は,全国の地域特養の看護職・介護職の職員2,550名であった.方法は,郵送法による無記名自記式質問紙法で,分析は確認的因子分析,RMSとOCS-12(福井ら,2004)との相関関係,基準関連妥当性の確認,信頼性の検証およびRMSと職場継続との関連を検討した.結果,回収数は598(回収率23.5%),有効回答は563(有効回答率94.1%)であった.確認的因子分析では,GFI ≧AGFI,CFI=.853,RMSEA=.066で,RMSとOCS-12は,一部の因子が有意であった.α係数は.784~.939で,RMSと職場継続意向には,一部の因子間に相関が確認された.モデルの適合指数はやや低いが,再現性の確認ができ信頼性の評価は検証ができた.RMSと職場継続意向の相関関係から魅力ある職場について施設長のリーダーシップの重要性などが示唆され,RMSの有用性として職員を惹きつける運営に活かすことが可能である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RMS仮尺度の構成概念妥当性・信頼性の検証では,回収率が悪く,リマインド葉書による回収率の向上に努め,データ収集に時間を要したためやや予定より遅れたが,その後の再現性の検討については十分な回収率が得られ,尺度開発ほぼ計画通りに進んだ.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,これまでの研究結果から得られた知見を広く発信するとともに,地域特養の望ましい組織運営の実現に向けてシンポジウムを開催し討論することを計画している. 対象者は高齢者施設の管理者,関連分野の介護支援専門員・看護職・介護職等で,シンポジストは地域包括ケアシステムに関わる職員,高齢者医療・福祉の施設管理者3名の内諾を得ている.時期は2023年10月を予定している.参加者からアンケートを実施し,新たな課題を抽出する予定である.
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)