Project/Area Number |
20K11432
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
石田 光男 愛知学院大学, 心理学部, 教授 (00443432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 健一 愛知学院大学, 心理学部, 教授 (30207766)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 重心動揺 / 視線計測 / 情動負荷 / 姿勢制御 / 空間的注意 / 不快情動 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,情動負荷により誘発される認知的および運動エラーの発生のメカニズムを,視線移動と重心軌跡動揺のデータから明らかにする研究である。不快な情動負荷は有効視野(空間的注意)の変容させること,また正確な動作(本研究では姿勢制御)の実行に外乱を与えることが知られている。そこで本研究では,不快画像の直面時において視線移動と重心軌跡動揺の同時計測を行い,空間的注意の変容と姿勢制御の連動性について分析していく.これらの実験データにより,情動喚起イベントが空間的注意や姿勢制御にもたらす外乱作用を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、情動または認知的負荷により誘発される認知的および運動エラーの発生のメカニズムを明らかにすることを目的とした研究である。1、2年目は計測環境の整備や実験課題の作成を行った。3年目では、前年度に作成したNavon刺激による注意の切り替え課題を用い、認知的負荷時における認知的および運動エラーの発生を検討した。 対象者は、65歳以上の高齢者(n=32)および25歳未満の若年者(n=12)であり、注意の切り替え課題の反応時間、課題遂行中の重心動揺軌跡および視線動向を同時に計測した。また、姿勢制御の難易度を操作するための姿勢条件として、通常の直立条件と足を前後方向に一足分開いて立つタンデム条件を設定した。これらの実験条件は、日常の身体活動量の影響を受けるものと予測されたため、日常生活活動テストにより日常的な身体活動量の高低について評価した。これにより、高齢参加者は高運動群と低運動群に分類された。現在は高齢者のデータのみ分析が完了している。 高齢者の結果においては、高運動群よりも低運動群の方が刺激弁別の反応時間が長く、見逃し率が著しく高かった。このことから、注意の切り替え機能は運動習慣の有無と密接に関連することが示唆された。また、平常時の直立姿勢においても、低運動群の移動距離が長く、認知課題遂行時においてもその傾向が維持されていた。このことから、通常の直立姿勢でも重心動揺が大きい状態であることが示唆された。引き続き、若年者のデータも含め、分析を継続し、高齢者と若年者を比較する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1・2年はコロナ禍にあったため被験者実験の実施が困難な状況であった。そのため、計測環境の整備のみにとどまっていた。しかし行動制限が緩和されたことにより、2022年度は被験者実験が可能となり、順調に実験参加者を集めることができ、32名の高齢者と13名の若年者の測定が実施できた。これにより重心動揺データについては十分なデータが得られた。しかし視線計測については、高い精度での測定が難しく十分なサンプル数が得られていない。また分析においては高齢者のみの重心動揺データと行動データの分析が終了している。従って若年者のデータ分析も継続して進めていく予定である。そして同時に次に実施する実験課題の準備も進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
データ収集の開始が遅れたため,本年度も継続してデータ収集を行うこととする。若年者のサンプル数を15名程度追加し、年齢(若年者、高齢者)×足位置(直立、タンデム位) ×注意の切り替え課題(局所、大域、切替)の実験デザインにて分析を実施する。可能であれば近隣の自治体、民間施設等を介した募集協力を依頼し、高齢者のサンプルの追加も引き続き検討していく予定である。 また若年者を対象に高齢者疑似体験セットを用い、疑似的な身体的に制限下での影響も検討する。認知的負荷または情動負荷が姿勢制御に与える外乱作用を把握するため、身体的制限(有無)× 足位置(直立、タンデム位)の実験デザインにおいて、姿勢の不安定化を検証する。
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