転写因子MXL-3による酸化ストレス応答と栄養シグナルの統合機構の解明
Project/Area Number |
20K11630
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
安田 佳代 東海大学, 健康学部, 講師 (90822734)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮沢 正樹 東海大学, 健康学部, 講師 (10554818)
石井 恭正 東海大学, 医学部, 准教授 (20548680)
石井 直明 東海大学, 健康学部, 教授 (60096196)
簗瀬 澄乃 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90249061)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 酸化ストレス応答 / C.elegans / 栄養シグナル / MXL-3 / 脂質代謝 / エネルギー代謝 |
Outline of Research at the Start |
転写因子MXL-3 は飢餓ストレス下で脂質分解に関わるリポファジーを制御し、栄養過多では脂肪酸合成を亢進することが報告されており、MXL-3と脂肪代謝の栄養シグナルとの関連性が示されている。MXL-3は酸化ストレス応答転写因子SKN-1と結合する一方、HLH-30と競合して脂質分解を抑制することから、MXL-3がこれらの転写因子を介して、酸化ストレス応答と栄養シグナルにどのように寄与しているのか、その分子機構を線虫の一種であるC. elegansを用いて解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
モデル生物である線虫の一種C. elegansにおいて、転写因子MXL-3は栄養状態によって脂肪代謝に関わっていることが報告されている。一方で、我々は低線量の放射線による酸化ストレス負荷によってmxl-3の発現が上昇し、抗酸化作用や脂肪酸合成・分解の均衡に関っていることを見出している。そこで、本研究ではMXL-3転写因子を介した酸化ストレス応答と栄養シグナル応答との関わりを調べることを目的としている。本年度は昨年度に引き続き(1) mxl-3過剰発現体によるストレス種依存性の有無の検討をおよび(2)栄養シグナルと酸化ストレスの関連性について解析を進めた。 MXL-3の亢進がストレス種に依存性があるかどうかを検討において、パラコートによる酸化ストレス負荷および高グルコース食による負荷でmxl-3の発現量の検討をおこなった。その結果、両者ともmxl-3発現量が上昇することが確認された。現在、グルコース負荷によってMXL-3の活性化が認められていることが報告されていることから、酸化ストレス負荷においても同様の活性化が認められるか検討を行っている。また、パラコートおよびグルコースにおけるmxl-3変異体を用いた感受性試験を行ったところ、mxl-3変異体において両負荷とも感受性を示したが、グルコース負荷時の感受性の方が顕著であった。さらにmxl-3変異体へのグルコース負荷は、負荷の時期によって感受性が異なる結果となったことから、MXL-3の作用を時期別にも考慮する必要があることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響により、昨年度に引き続き本年度も学内入構禁止措置等があり、実験の中断およびやり直し等が生じてしまっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
MXL-3の機能亢進のモデル動物作成のため、mxl-3過剰発現体の作成を進めており、導入遺伝子の作成が完了している。今後はC. elegansにこの遺伝子を導入し、脂質代謝の解析を行う予定である。また、栄養シグナルを介したインスリンシグナルと酸化ストレスの関連性の相関を確認するため、現在インスリンシグナルの変異体とmxl-3変異体の二重変異体の作成に着手している。作成終了後、それらの変異体を用いて、酸化ストレスおよび高グルコース負荷時におけるストレス耐性試験および抗酸化遺伝子の発現解析を行う予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)