小中連携での食育による朝食習慣の改善と食スキル・QOLの向上に関する縦断研究
Project/Area Number |
20K13804
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka City University (2020-2021) |
Principal Investigator |
早見 直美 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 講師 (70603744)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 食育 / 朝食 / 小中連携 / 自己効力感 / アプリケーション / QOL |
Outline of Research at the Start |
平成17年食育基本法制定以降は幼少期からの食育が実施されるようになっているものの、食育の機会が減少する中学進学後に朝食欠食、共食の減少、ダイエットなど成人期につながる不健康な食行動が顕在化し始める。これらを効果的に予防するにあたり、早期から要因に働きかける小中連携の枠組を用いた食育が有用と考えた。本研究では、既存データを活用した朝食とQOL、食スキル、連携状況等との関連分析による基礎資料を得たうえで、小学校高学年から中学生を対象に朝食習慣の維持・改善によるQOL向上・自立に向けた食スキル獲得のための小中連携による思春期食育プログラムを開発、実施体制を構築し、縦断的研究により効果を検証する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、朝食習慣を取り巻く要因および予測される効果を小中の違い・地域差等から明らかにし、小中連携による食育推進に向けプログラムを開発・実施・縦断的評価を行うことである。小中連携教育の枠組で食育を行うという視点を取り入れ、より効果的な食育プログラムの構築をはかることを目指している。 今年度は、昨年度明らかとなった朝食習慣を改善するための要因として自己効力感に着目し、実践を支援するツールとしてタブレットを用いた食育アプリケーションの開発に着手した。アプリケーションを取り入れた理由として、コロナ禍の影響を受け、当初予定していた研究デザインでの実施が一部困難となった。その代わりに、小中連携をより実現可能なものとするためのツールとしてコロナ禍を経て学校現場に普及したタブレット端末を活用したデジタル食育を取り入れ、検証することとした。これにより本プログラムの一部をデジタル食育として時代のニーズに沿ったものへと発展させることができた。 本アプリケーションを用いた食育プログラムを中学1年生を対象に実施した。現在結果の解析を進めている。現時点では、特に男子において、朝食の栄養バランスを整えることに対して、自己効力感が高まることが明らかとなった。男女でアプリに対する反応が異なっており、よりよいツールとなるよう検証を続けていく。 一般的に中学生以降に、朝食欠食の増加や朝食バランスが崩れ始めることが多く、予防の観点からは早期から取り組むことが好ましい。そのため、中学生向けの取り組みの導入として、小学6年生を対象に朝食に対する自己効力感を高めることをねらいとしたプログラムを実施した。参加型学習により、主体的な学びを積み重ねることで、朝食バランスの改善および朝食バランスに対する自己効力感の向上がみられた。 これらの結果について、引き続き解析を続け、詳細な評価を行っていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
主な遅れの理由として、2022年度内に研究代表者の妊娠・出産に伴う休業期間があったことがあげられる。研究支援者を得て学校における食育については継続して実施できているが、これまでの結果については解析途中であり、論文化までには至っていない。 またこれまでのコロナ禍による学校現場での活動の縮小など進行の遅れも重なり、全体としてやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度に小学5、6年生、中学生の基礎データの収集ができているため、2023年度に継続して食育を実施し、小中連携の効果を評価するためのデータを収集する予定である。2つの地域で実施しており、それぞれの特色を生かした小中連携の方法を模索しながら、実現可能性の高いプログラムの提案へつなげる予定である。今年度作成したアプリケーションをアップデートし、小学生、中学生それぞれに対して評価を行い、より子どもたちが楽しく実践できる方法を検討していく。 また、基礎データの解析を並行して進め、現在明らかとなっている要因以外の思春期の朝食行動の改善に向けた要因を明らかにし、さらに小学生、中学生の違いを明らかにすることで小中連携における適切なアプローチについての資料を積み重ねる。 また、これまでの結果について整理し、論文化を進めていく。
|
Report
(3 results)
Research Products
(3 results)