Project/Area Number |
20K13847
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
大貫 守 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (00823808)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 科学的探究 / ルーブリック / ポートフォリオ / パフォーマンス評価 / 教育方法 / カリキュラム |
Outline of Research at the Start |
本研究では、理科教育や理数探究において科学的探究力を育む多面的な評価方法を開発することを目的とする。具体的には、科学的探究力の内実を知識面や技能面といった多面的な側面から精査し、それらを育み、評価する評価方法の在り方を理論的に整理する。加えて、国内外で連携している高等学校と共同で、科学的探究力を構成する要素に着目した多面的な評価方法の開発に向けた実践的な共同研究に取り組む。それにより、理科教育で科学的探究力を育むために達成すべき教育目標の内実やその配列、指導方法や評価方法と評価基準表を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、理科教育や理数探究において科学的探究力を育む多面的な評価方法を開発することを目的としている。具体的には、先進国である米国やスペインの科学教育の事例を参考に、科学的探究力の内実を知識面や技能面といった多面的な側面から精査し、それらを育み、評価する評価方法の在り方を理論的に整理し、書籍にまとめ発刊した。本年は、新型コロナウイルス感染症の影響でこれまで行うことができなかった海外における現地調査を実施するとともに、スペインの大学の研究者との共同研究を開始した。一連の研究成果については、次年度以降に国内の紀要論文で発表する予定である。 加えて、国内の事例をもとに科学的探究の指導や評価、カリキュラムに関する理論をまとめるととに、国内で連携している高等学校との共同研究を基盤に、科学的探究の指導や評価、カリキュラム開発に関する事例を整理し、共編著で書籍を発刊した。具体的には、複数の高等学校と共同で、長期的な視点で生徒が身につけた科学的探究力の質を見とる参考資料として開発した標準ルーブリックにもとづく、指導やカリキュラム、評価方法についての開発事例をまとめるとともに、個々の取り組みについて解説を加えつつ、検討している。この他、科学的探究力の育成に向けては、教科だけではなく、教科横断的に取り組む必要が有ることが指摘されていることを踏まえて、学校現場の教員と教科横断的なパフォーマンス課題を取り入れた実践づくりに取り組み、ここで得られた成果を教育実践記録として論文にまとめ、紀要論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では、理科教育や理数探究において科学的探究力を育む多面的な評価方法を開発することを目的としている。本年度はこれまでの研究の成果を踏まえて、アメリカにおける科学的探究力の育成に向けた指導やカリキュラム、評価方法の開発に関する理論と実践を書籍としてまとめ、刊行することができた。特に、アメリカでは、カリキュラムや科学的探究力の背後で想定されている科学観や学習論が大きく転換され、指導やカリキュラム、評価について、これまでのように短期的なレベルで探究力を育成し、評価しようとするのではなく、より長期的なスパンで探究の手続き相互の関係性や概念の深い理解を前提にしながら、それぞれの理論や実践が構築されてきていることを明らかにすることができた。 また今年度は、これまで国内で行ってきた高等学校との共同研究の成果についても1つの書籍としてまとめることができた。これは、基礎研究で得られた理論知と学校現場との実践研究の実践知を統合するものである。研究開始時には2冊の書籍は来年度の完成を見込んでいたが、研究成果として早期の段階でまとめることができたため、当初の計画以上に研究が進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究については、新型コロナウイルスの影響が国際的にも少なくなることが見込めることから先進国の理論や実践の検討を進める予定である。特に、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学で教授学(教育方法・カリキュラム論・教員養成)を研究するマリア准教授との共同研究を来年度から本格的にスタートする予定である。この中で、スペインで育成が目指されている科学的探究力を含むコンピテンシーの内実やその指導と評価の方法について、理論的・実践的に研究することを予定している。具体的には、政策文書等の分析を通して、意図したカリキュラムのレベルでどのようなコンピテンシーの育成が目指されているのかという点を比較分析するとともに、スペインおよび日本の共同研究校における授業研究やインタビュー調査を通して実施したカリキュラムや達成されたカリキュラムのレベルでどのようなコンピテンシーの育成が目指され、評価されているのかという点を分析していく予定である。尚、国内外の共同研究校における授業研究やインタビュー調査については、新型コロナウイルス感染症のような突発的な影響で現地で行えないことも懸念される。これについては、zoomやteamsといったオンラインツールを用いてのインタビューの実施や授業研究のあり方などについて検討して、今年度から一部、オンラインに切り替えて実施しているが、授業における全体の雰囲気や子どもの様子を従前につかむことが難しいなどの課題も見られる。そのため、別の方策についても今後検討していかなければならないだろう。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)