X線精密分光観測と微細構造の系統探査で探る銀河団プラズマの物理量
Project/Area Number |
20K14524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
一戸 悠人 立教大学, 理学部, 助教 (30792519)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 銀河団 / X線天文学 / 銀河団プラズマ |
Outline of Research at the Start |
宇宙のバリオンの大部分を占める銀河団プラズマ (ICM) の、基本的な物理パラメータは未だよくわかっていない。本研究では、超高角度分解能 X 線撮像観測と超精密 X 線分光観測を組み合わせ、明るい銀河団に存在する微細空間構造をプローブとして ICM の物理状態に観測的な制限をつけることを目指す。 本研究計画では、明るい銀河団の Chandra アーカイブデータの系統解析、そして Resolve による銀河団観測を行う。Resolve は開発段階から参加し、分光能力を最大限発揮するための性能最適化、および解析手法の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
Chandra 衛星アーカイブデータ解析という観点から、前年度着手した、超新星残骸など非分散型カロリメータで初めて高精度分解能が本格的に実現される銀河団以外の天体についての解析を進めた。高エネルギー分解能分光データ解析と相補的になる高角度分解能画像データ解析において、医療画像解析に用いられる free-form image registration という異分野手法を導入することで、従来は難しかった変形する天体の各部分についての時間的な特徴付けを実現し、論文を出版した。 XRISM 衛星搭載 Resolve 検出器性能最適化という観点からは、Resolve カロリメータと類似の原理で動作する TES カロリメータを用いた、J-PARC や SPring-8 などの加速器施設での地上実験にも参加し、ソフトウェアの開発などを行うことで、カロリメータ検出器の理解を深めたほか、前年度以前に行なった加速器実験の結果も論文として出版された。 Resolve による観測という観点からは、打ち上げ直後の performance verification フェーズにおける初期観測天体の観測戦略の議論や、Modulated X-ray Source によるバックグラウンドの観測への影響の議論などを行なった。また、韓国で行われた国際天文学連合総会において、XRISM 開発の現状、および期待される科学成果などについて招待講演を行なった。さらに、XRISM 観測とシナジーが予想される天体の他装置による観測プロポーザルなどを提出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Chandra アーカイブデータ解析の面からは、当初の銀河団という枠を超えた超新星残骸という天体の解析を完成させ、論文化することができたため、当初の目標よりもやや研究が発展していると言える。 一方で、Resolve による銀河団観測という観点からは、初期観測ターゲットに関する議論やバックグラウンドの影響の評価などは進んでいる一方で、XRISM 打ち上げは当初の予定より遅れており、本年度行う予定であった Resolve の軌道上性能の最適化は行えていないため、当初の目標よりも研究は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
XRISM は今年度中に打ち上げ予定である。XRISM における初期観測ターゲットチームの活動を引き続き続け、打ち上げに向け、銀河団プラズマの物理的性質を最も引き出すことができるような観測戦略の詳細を詰める。引き続き Resolve チームに所属し、打ち上げ直後の XRISM データを解析し、銀河団プラズマの物理量に強い制限を加えることを目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(29 results)
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[Journal Article] Galaxy clusters at z~1 imaged by ALMA with the Sunyaev-Zel'dovich effect2023
Author(s)
T. Kitayama, S. Ueda, N. Okabe, T. Akahori, M. Hilton, J. P. Hughes, Y. Ichinohe, K. Kohno, E. Komatsu, Y.-T. Lin, H. Miyatake, M. Oguri, C. Sifon, S. Takakuwa, M. Takizawa, T. Tsutsumi, J. van Marrewijk, E. J. Wollack
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 75
Issue: 2
Pages: 311-337
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Super DIOS Project for Exploring “Dark Baryon”2022
Author(s)
Sato K.、Yamasaki N. Y.、Ishida M.、Maeda Y.、Mitsuda K.、Ishisaki Y.、Fujita Y.、Ezoe Y.、Mitsuishi I.、Tawara Y.、Osato K.、Kawai N.、Matsushita K.、Nagai D.、Yoshikawa K.、Fujimoto R.、Tsuru T. G.、Ota N.、Yamada S.、Ichinohe Y.、Uchida Y.、Nakashima Y.
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Journal Title
Journal of Low Temperature Physics
Volume: 209
Issue: 5-6
Pages: 971-979
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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