ラット腎移植モデルの虚血再灌流障害のビスマスイメージング評価
Project/Area Number |
20K16750
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
太田 嶺人 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20869078)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 腎移植 / 虚血再灌流障害 / ビスマス造影剤 / 高分解能CT装置 / 高輝度蛍光ナノ粒子 / 高分解能CT / 蛍光ナノ粒子 |
Outline of Research at the Start |
末期腎不全の治療として透析療法と腎移植が挙げられるが、腎移植が根治的治療となる。治療成績向上のため、虚血再灌流障害の評価が重要となる。虚血再灌流障害の発症機序、部位、程度に関しては、動物実験での研究が有効であるが、これまで高感度で分子から臓器全体レベルで解析する手法が存在しなかった。本研究ではラットの摘出腎を用い、高X線吸収能を有するビスマス造影剤と高分解能CT装置にて、腎微小血管のイメージングを行い虚血再灌流障害部位の可視化を行なう。さらに特定した血管障害部位を高輝度蛍光ナノ粒子を用いて病理学的に評価し、分子から臓器全体レベルで解析することで、得られた概念を臨床に繋げることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
末期腎不全に対する根治的治療は腎移植であるが、本邦においては移植腎が圧倒的に不足している現状である。移植成績を向上するために、移植腎の短期・長期予後に影響する虚血再灌流障害を理解することが重要である。虚血再灌流障害に関しては様々な要因が指摘されているものの、実際の発生部位、時期、詳細機序に関しては判然としていない。本研究においては、ラットの動物実験モデルを使用し、高感度造影剤および高分解能CT装置を用いて、虚血再灌流障害の血管障害部位を視覚的に特定し、さらに超高輝度蛍光ナノ粒子を用いて、障害因子の詳細検討を行うことを目的とした。手法としては下記(1)-(3)を計画した。 (1)ビスマスを用いた造影剤の製。ラット腎を用いた微小血管CTイメージング。 (2)摘出腎を使用した血管障害部位の画学的および血液流体学的解析。 (3)超高感度蛍光ナノ粒子を用いた高感度病理学的解析。 ビスマスは原子番号83と臨床で造影剤として使用されるヨード(原子番号53)より高いX線吸収値を有する。ビスマスを溶解することで、高感度CT造影剤として血管造影剤として使用する。この造影剤をラット腎に投与し、高分解能CT装置で撮影し、3次元構築した画像を元に血管障害部位の特定を試みる。また、摘出腎の血管径や抹消枝のCT値などから血管床の形態学的評価を行うとともに、実際の血流量を評価して機能的解析も試みる。腎モデルの保存条件を変えることで、虚血再灌流障害の差を比較検討する。最終的に、障害部位を病理切片として摘出し、免疫染色等により障害因子の観察を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で使用するビスマス性造影剤は既に使用可能な状態である。ラットの血管に投与しEx vivoにより高分解能CT装置を用いて微小血管イメージングを施行した。この方法でCTを撮影すると、動脈に投与した場合は動脈造影となり、静脈に投与すると静脈造影として画像検出が可能であった。ラットの腎臓を摘出し、保存液であるユーロコリンズ液に冷保存した後、ex vivo CT imagingを施行した。これを摘出後0.3.6.12.24時間と条件を変えて施行した。k画像解析装置により3次元構築しすると、100µm程度の血管は認識可能であり、中枢~抹消の血管径や血管密度の違いを解析している。また、病理組織切片を作成し、血管構造の違いを解析している
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、血管障害部位の詳細観察を構築した画像から行う。当初の計画である(2)-(3)を行う予定である。保存時間による血管構造の変化と紐づけることで、機能性および構造性障害のリンクを行う予定である。そして、血管障害部位を病理切片として摘出することで、病理学的評価を行う。病理学的評価に関しては、超高感度蛍光ナノ粒子を用い、より高感度に障害因子の検索を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] 脳死肺移植後の末期腎不全に対し、移植後11年で生体腎移植を施行したリンパ脈管筋腫症の1例(原著論文)2022
Author(s)
齋藤 純健, 戸子台 和哲, 藤尾 淳, 柏舘 俊明, 宮澤 恒持, 佐々木 健吾, 太田 嶺人, 宇根 範和, 金井 哲史, 渡辺 有為, 秋葉 美紀, 宮城 重人, 岡田 克典, 海野 倫明, 亀井 尚
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Journal Title
日本臨床腎移植学会雑誌
Volume: 10
Pages: 91-95
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