エクソソームの最新プロテオミクスによる気管支喘息の新規バイオマーカー探索
Project/Area Number |
20K17180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木庭 太郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00812942)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 気管支喘息 / バイオマーカー / エクソソーム / 細胞外小胞 / プロテオミクス / 喘息 |
Outline of Research at the Start |
種々の細胞が分泌するエンドソーム由来の細胞外小胞エクソソームは、近年様々な生理現象のみならず、癌や心血管疾患など多くの疾患への関与から、新たな細胞・組織間のコミュニケーション手段として脚光を浴びている。申請者は、末梢血由来のエクソソームについて最新プロテオミクスを駆使することで、血清プロテオミクスでは捉えられない膜蛋白を同定し、マウスモデルとヒト共通のCOPD新規バイオマーカーを見出した。そこで、申請者らが創出してきたストラテジーを活用することで、2型炎症の新規BMを同定し、気管支喘息の診断・病勢把握・治療・予後予測に有用な画期的バイオマーカー探索に挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
背景:気管支喘息の個別化医療にとって、新規バイオマーカーの開発が急務である。 目的:喘息患者の血清エクソソームから組織病態を反映する新規バイオマーカーを同定すること。 方法:喘息の新規バイオマーカーを同定するために、健常人4人、好酸球性喘息患者(EA)4人、アトピー性喘息患者(AA)4人の血清エクソソームのDIA法による網羅的なタンパク質解析を行った。また、喘息患者61名とコントロール23名において、DIAによるさらなる検証を行った。さらに、鼻ポリープのない慢性鼻副鼻腔炎患者6名と鼻ポリープのある慢性鼻副鼻腔炎患者(CRSwNP)7名を対象にDIAを実施した。 結果:3032個のタンパク質が同定され、そのうちEAで23個、AAで38個のタンパクが有意に変化していた。ingenuityパスウェイ解析により、各フェノタイプのタンパク質発現は疾患特性を反映していた。検証の結果、5つのEA特異的バイオマーカーを同定した。EV中のタンパクXのポテンシャルは、診断や気道閉塞の検出において、好酸球のそれよりも優れていた。また、鼻副鼻腔炎患者において、エクソソームおよび組織からそれぞれ1752および8413のタンパクが同定された。CRSwNPのエクソソームと組織の両方から同定された11個のバイオマーカー候補タンパクのうち、5個のタンパク発現がエクソソームと組織で有意に相関していた。さらには、エクソソーム中のあるタンパクは、in vitroおよびin vivoでETosisに関与していることが明らかになった。 結語:ヒト血清由来エクソソームを用いた定量プロテオミクスから、喘息の新規バイオマーカーを同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
喘息患者の血清由来エクソソームを用いた定量プロテオミクスから、喘息に特異的な新規バイオマーカー候補を同定した。得られたバイオマーカーは疾患の病態を反映し、診断や個別化医療に有用である可能性がある。 尚、エクソソーム中のタンパクXは、喘息の診断能や気道閉塞の検出において、末梢血好酸球数のそれよりも優れていた。 また、鼻副鼻腔炎患者のエクソソーム及び鼻茸の手術検体をプロテオミクスで検討することができた。 さらには、エクソソーム中のあるタンパクは、in vitroおよびin vivoでETosisに関与していることが確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、同定したタンパクのバイオマーカーとしての再現性をより多数の患者検体で確認する必要がある。 また、トランスクリプトームとメタボロームを含めた統合解析も行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)
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[Journal Article] CD14 and lipopolysaccharide-binding protein as novel biomarkers for sarcoidosis by proteomics of serum extracellular vesicles.2022
Author(s)
Futami Y, Takeda Y, KobaT, Narumi R, Nojima Y, Ito M, Nakayama M, Ishida M,Yoshimura H, Naito Y, Fukushima K, Takimoto T, Edahiro R, Matsuki T, Nojima S, Hirata H, Koyama S, Iwahori K, Nagatomo I, Shirai Y, Suga Y, Satoh S, Futami S, Miyake K, Shiroyama T, Inoue Y, Adachi J, Tomonaga T, Ueda K, Kumanogoh A.
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Journal Title
International immunology
Volume: -
Issue: 6
Pages: 1-1
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Proteomics of serum extracellular vesicles identifies a novel COPD biomarker, fibulin-3 from elastic fibres.2021
Author(s)
Koba, Takeda, Narumi, Shiromizu, Nojima, Ito, Kuroyama, Futami, Takimoto, Matsuki, Edahiro, Nojima, Hayama, Fukushima, Hirata, Koyama, Iwahori, Nagatomo, Suzuki, Shirai, Murakami, Nakanishi, Nakatani, Suga, Miyake, Shiroyama, Kida, Sasaki, Ueda, Mizuguchi, Adachi, Tomonaga, Kumanogoh
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Journal Title
ERJ open research.
Volume: 7(1)
Issue: 1
Pages: 00658-2020
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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