Project/Area Number |
20K17312
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加畑 雄大 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60723947)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 毛盤 / 触覚 / 皮膚 / メルケル細胞 |
Outline of Research at the Start |
毛盤とは哺乳動物の有毛部皮膚に存在する触覚受容器である。メルケル細胞が密に存在し、触覚だけでなくかゆみ等も含めた皮膚の複雑な感覚を受容する器官として近年注目されている。毛盤の形態は種によって異なり、ラットでは肉眼で容易に判別することができる。しかしヒト毛盤は肉眼像、組織像ともに同定が難しく、構造機能解析の大きな障害となっている。これまで申請者のグループは光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡を用いてヒト毛盤を三次元的に観察し、ヒト毛盤の形態学的な解析を行ってきた。本研究ではヒト毛盤を非侵襲的に同定する方法を確立し、毛盤の機能的な面において、かゆみや痛覚への関与について形態学的な観点から検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト毛盤を非侵襲的に同定する基準を確立する。血管カメラを用いてヒト皮膚毛細血管の走行を観察する。毛盤に特徴的と考えられるループ状の血管を検出し、同部分よりバイオプシーを施行する。採取した皮膚は固定後、水酸化カリウムとコラゲナーゼによる処理を行い、表皮と真皮を剥離する。剥離した表皮と真皮を走査型電子顕微鏡にて観察する。血管カメラと走査電顕で観察された血管の走行を比較し、確実に毛盤を同定できる所見を検討する。 またこの際に得られた皮膚試料は構造解析にも用いる。次にヒト毛盤の構造をさらに詳細に明らかにする。神経終末のメルケル細胞やケラチノサイトへの分布は複雑に折り重なっており、走査型電子顕微鏡による観察のみではわからない部分も多い。また毛盤のケラチノサイトには、通常表皮ケラチノサイトでは発現しないサイトケラチン17が陽性になるといわれている。走査電顕観察後に樹脂に再包埋し、切片像を観察することで内部の微細構造を明らかにする。さらに免疫組織化学と透過電顕を用いて毛盤に特異的なケラチノサイトの微細構造を検討する。 第三に毛盤のかゆみ、痛覚への関与について検討する。痛覚やかゆみの感覚はAδ, C線維が関与するが、毛盤においてもこれらの線維が分布していることが報告されている。表皮基底面を複雑に走行する無髄神経線維について、連続切片を作製し立体再構築することで、微細分布を明らかにし、毛盤が侵害受容器としても機能しているか検討する。 またアトピー性皮膚炎や皮膚掻痒症などの患者の皮膚において、本研究で得られた基準をもとに非侵襲的に毛盤の分布と密度を調べ、かゆみとの関連を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
結果の集積・解析に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた結果をまとめ、学術誌への投稿を検討している。
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