乾燥保存臓器の再細胞化と移植に関する研究:小口径人工血管の開発
Project/Area Number |
20K17569
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | Hokuriku University (2023) The Tazuke Kofukai (2020-2022) |
Principal Investigator |
石野 直明 北陸大学, 医療保健学部, 准教授 (80585133)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 再生医療 / 臓器移植 / 人工臓器 / 脱細胞化 / 臓器保存 / 組織工学 / 乾燥保存 / 乾燥保存臓器 / 脱細胞化組織 / 人工血管 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,生体由来材料を用いて,滅菌・長期保存可能な小口径人工血管の開発を目指す. トレハロースを含む保存液を用いて動物由来の臓器を長期乾燥保存させる技術,移植後に拒絶反応の原因となるドナー細胞を除去する脱細胞化技術を応用することで,目的を達成する. 培養細胞の生着試験や動物への移植実験を通じて,作製した小口径人工血管の生体適合性を評価するとともに,本研究の成果を腎臓などのより複雑な構造と機能を有する人工臓器開発に繋げる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、生体組織の長期乾燥保存、脱細胞化および細胞培養技術を併用することで、再生医療に利用可能な小口径人工血管の開発を目指した。また、その成果を腎臓などのより複雑な構造と機能を有する臓器へ応用した。 iPS細胞などの幹細胞研究は、移植臓器構築への応用が期待されているが、実用化には至っていない。脱細胞化組織は、生体由来の構造体を細胞の足場として利用することができ、再生医療用材料として、既に臨床使用されている。また、生体由来の3D構造を有する脱細胞化骨格を用いた研究は、細胞が分化・成熟するための至適環境を明らかにし、今後の幹細胞研究の発展にも寄与する課題である。 研究期間全体を通じて、臓器の長期乾燥保存と脱細胞化臓器の再細胞化を主題に研究を進め、ブタやラットの内腔径が1mmから5mm程度の小口径血管を用いた実験において、乾燥保存血管を脱細胞化し、移植片として使用することの有用性を確認した。本研究手法を用いて乾燥保存した血管は、処理後も生体由来の力学特性と微細構造が温存されており、移植後の石灰化を抑制し、レシピエント体内で長期間安定し得るものであった。 ラット腎臓を用いた腎臓の乾燥保存と脱細胞化についても検討を進め、吸水後の乾燥保存腎は、腎小体の微細構造が温存され、模擬血液を腎臓内へ灌流させたところ、糸球体のろ過機能が温存されることを確認した。 本研究の成果は、今後の再生医療の発展に貢献するものであると考えられる。
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Report
(4 results)
Research Products
(1 results)