シルバー人材センターを基軸としたフレイル予防の介護認定・給付費抑制効果と波及効果
Project/Area Number |
20K18974
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
野藤 悠 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10626047)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | フレイル予防 / シルバー人材センター / 普及可能性 / 要支援・要介護認定 / 介護認定 / 介護費用 |
Outline of Research at the Start |
これまでに、兵庫県養父市にて、「徒歩圏域毎に住民運営のフレイル予防教室(週1回、60分)を開設する」という介護予防を目的とした取り組みを行い、教室参加者のフレイルのリスクが低減したことを報告してきた。しかし、要介護化が抑制されるのか、さらには、シルバー人材センターの会員が(教室立ち上げ時に)教室の運営を担うという方法が他地域にも普及するかは不明であった。そこで、本研究は、上記の取り組みにより①教室参加者および教室実施地区の要介護認定率および介護費用がどの程度抑制されるか、②シルバー人材ンセンターの会員が教室の運営を担うというモデルが他地域に普及するかを明らかにすることを目的に実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
3年目にあたる本年度は「シルバー人材センター(SC)がフレイル予防教室の運営を担う」というモデルの普及可能性を検討するとともに、普及にあたっての課題を抽出した。 2018年度より埼玉県内の全58SCに対し次の取組を行い、RE-AIM(Glasgow RE, et al. 1999)の枠組みを用いて効果を除く4項目について評価した。 ①運動・栄養・社会面に働きかける教室プログラム・教材(セリフ付き就業指南書等)の作成、②サポーター養成講座(3日間×4ブロック/年)の開催、③実施状況や課題とその解決策に関する情報交換会の開催(1回/年)、④相談支援・出張指導。 評価結果を以下に示す。 Reach(到達):58SCのうち4年間で44SC(76%)がサポーター養成講座に参加した。Adoption(採用):25SC(43%)が住民または会員(うち6SCは会員のみ)を対象に教室を実施した。Implementation(実施): 教室はSCの独自事業、委託(自治体から:3SC、社会福祉協議会から:1SC、自治会から:1SC)または指定管理施設の自主事業(5SC)として実施され(1~20回コース、定期開催等)、92%のSCで担当した会員に謝金・配分金が支払われた。実施にあたっては、「自主事業の場合、採算をどう取るか」、「住民主体のボランタリーな通いの場が広がる中でどう参入するか」、「職員の余力不足」、「コロナ禍での開催方法」等の課題が抽出された。Maintenance(継続):2020年までに開始した24SCのうち18SC(75%)が2年以上事業を継続した。 普及率16%(キャズム)を超えたことから、本モデルの普及可能性は高いと考えられる。一方で、普及にあたっては、採算を取る方法やコーディネートする職員の余力不足といった有償活動に共通する課題に対し、解決の道筋を立てる必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに結果をとりまとめることができたため、本研究は「おおむね順調に進展している」と自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究成果の広報に努める。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)