Project/Area Number |
20K19619
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
太田 暁美 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 教授 (70360732)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 暑熱順化 / 脳血流 / 認知機能 |
Outline of Research at the Start |
暑熱環境による高体温は,脳血流量を低下させ,脳の神経回路や認知処理を障害する要因となる。また,認知課題に対する反応時間や正答率の低下が認められない場合においても認知資源量の低下が認められ,これは熱中症の潜在的な危険性を示すと予想される。本研究では,暑熱順化によって高体温時の脳血流量が維持されるか,および,高体温時の認知課題に利用する認知資源量が変化するかを検討する。これらの結果は暑熱環境下での事故防止に熱中症対策に役立つ基礎データとなる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、暑熱順化が暑熱環境下の安静時の脳血流量を増大し、暑熱環境下の認知機能を変化させるかを明らかにすることを目的とする。 本年度は暑熱馴化の影響を検討するために温暖期(9月)と寒冷期(3月)に実験を行い、その応答を比較した。健常若年者を対象とし、温暖期に9名、そのうち4名は寒冷期にも測定を行った。測定は室温28℃、相対湿度40%の環境制御室で実施した。被験者に水循環スーツを着せてリクライニングシートに座ってもらった。平常体温条件での測定を行った後、水循環スーツと下肢足浴によって食道温を1℃上昇させた。両体温条件において、音刺激によるオドボール課題を実施し、事象関連電位のP300成分を分析した。また、実験中は継続的に食道温、皮膚温、頸部動脈の血流量、中大脳動脈血流速度、心拍数、血圧を記録した。 温暖期および寒冷期両方を測定した4名における実験中の総発汗量は温暖期1223±422g、寒冷期785±135gと寒冷期が少なく、発汗速度においても寒冷期に低値を示しており、季節による順化の影響が認められた。P300は温暖期7名、寒冷期3名のデータが得られた。温暖期のCzにおける潜時は、平常体温で347±25msec、高体温339±38msecと体温による違いは認められなかった。P300の振幅にも体温による違いは認められなかった。本年度は寒冷期の例数が少なく、季節の比較には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
暑熱順化の方法をトレーニングから季節の比較に変更することで、温暖期および寒冷期のデータを取得することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
継続して測定を実施し温暖期、寒冷期の例数を増やす。また、これまでに取得したデータの分析を行い、学会発表、論文投稿の準備を進める。
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