Development of analysis methods for S-polythiolated proteins : Fundamental studies toward S-polythiolated proteomics
Project/Area Number |
21H02082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022-2023) Osaka Prefecture University (2021) |
Principal Investigator |
居原 秀 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60254447)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
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Keywords | 活性硫黄 / プロテオミクス / ポリスルフィド / 活性イオウプロテオミクス / LC-MS/MS / TME-IAM / iCPS / 活性イオウ分子 / アルキル化剤補足法 |
Outline of Research at the Start |
応募者らが活性イオウ分子を発見して以来、生物(特に高等動物)におけるイオウの重要性が再認識されている。活性イオウ分子は、多様な存在様式を示すが、最近、応募者らは、タンパク質活性イオウ化が、翻訳共役型プロセスであり、すべてのシステイン含有タンパク質が活性イオウ化されていることを明らかにした。本研究では、応募者が明らかにしてきた活性イオウ分子の諸性質、開発してきた解析技術、試薬に加え、さらに活性イオウ化タンパク質の解析に特化した技術を開発し、活性イオウ化タンパク質の解析方法を確立することを目的とし、活性イオウプロテオミクスの基盤とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度、高速液体クロマトグラフィー-タンデム型質量分析装置(LC-MS/MS)を用いて、従来解析が困難であったタンパク質中の酸化型活性イオウの解析法、システイン高含有タンパク質の還元型活性イオウの解析法を確立した。酸化型活性イオウ構造を持つタンパク質として、細菌の硫化水素センサータンパク質である大腸菌YgaVを用い、申請者が開発した活性イオウ解析に特化した新規アルキル化試薬 N-iodoacetyl l-tyrosine methyl ester (TME-IAM)を用いて、YgaVタンパク質の活性イオウ構造を解析した。その結果、YgaVタンパク質が硫化水素依存的に分子内テトラスルフィド構造を形成することが明らかになった(Antioxidants 2022)。また、システイン高含有タンパク質としてヒトKeap1を用い、細胞内での活性イオウ構造を解析するための抽出法を開発した。大腸菌内で発現させた組換えヒトKeap1を、抽出と同時にTME-IAMで標識・安定化して、プロテアーゼ消化を行ったのち、消化物をLC-MS/MSを用いて解析した。その結果、151番目のCysが活性イオウ化されていることが明らかになった。 2022年度も、LC-MS/MSを用いて、様々なタンパク質(ヒト血清アルブミン、ヒトグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素、インフラマソームの構成要素NLRP3、ヒトインスリン など)の解析を行い、還元型および酸化型活性イオウ構造を同定した。 また、酸化型活性イオウ構造を解析する方法として、HPLCで分離した酸化型活性イオウ化ペプチド複合体を、エレクトロスプレーイオン化法でイオン化する際に、イオン化条件を調節することで、酸化型活性イオウ構造が選択的に開裂する方法(ionization dependent Cleavage of PolySulfur :iCPS)法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度、2022年度に計画していた「還元型活性イオウ化タンパク質解析法の開発」に関しては、申請者が開発した解析に特化した新規のアルキル化剤TME-IAMを用いて、細胞内ポリスルフィド構造を維持した状態で解析できる方法を開発した。また、「酸化型活性イオウの解析」に関しては、酸化型活性イオウ化ペプチド複合体を、エレクトロスプレーイオン化法でイオン化する際に、イオン化条件を調節することで、酸化型活性イオウ構造が選択的に開裂する方法(ionization dependent Cleavage of PolySulfur :iCPS)法を開発した。これらの方法を用いて、大腸菌の硫化水素センサータンパク質である大腸菌YgaVのポリスルフィド構造を解析した(Antioxidants 2022)。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した新規アルキル化剤を用いた改良型アルキル化剤補足法やイオン化条件依存活性イオウ開裂(ionization dependent Cleavage of PolySulfur :iCPS)法などの独自の解析法を駆使して、様々なタンパク質(ヒト血清アルブミン、ヒトグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素、インフラマソームの構成要素NLRP3、ヒトインスリン など)の還元型及び酸化型活性イオウ構造を解析法する。さらに、in vivoにおける活性イオウ化タンパク質を解析するために、マウス、ハムスター、培養細胞を用いる。試料をTME-IAMを含む中性バッファー中でホモジナイズする。抽出液の一部を還元剤で、また別の一部をアルカリ条件下で安定同位体TME-IAMでアルキル化する。それぞれを、HPLC-MS/MSに供し、還元型及び酸化型活性イオウ化ペプチドを解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)