Project/Area Number |
21H02852
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Kobe University (2023) Yokohama City University (2021-2022) |
Principal Investigator |
菱本 明豊 神戸大学, 医学研究科, 教授 (50529526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 雅人 九州大学, 医学研究院, 講師 (10757686)
曳野 圭子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 特別研究員 (10789580)
大塚 郁夫 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (40722880)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
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Keywords | 自殺 / GWAS / ポリジェニックリスクスコア / ゲノムワイド関連解析 |
Outline of Research at the Start |
自殺についての遺伝学的知見の獲得は自殺者試料の収集が困難なため世界的に大幅に遅れている。申請者らは国内唯一・世界最大規模の自殺者DNA試料とゲノムワイド関連解析(GWAS)データを有し、GWASデータから算出できる個人ごとの自殺ポリジェニックリスクスコア(PRS)が、個人の自殺リスクを予測できる可能性を見出した。本研究では、自殺者/自殺未遂者試料の追加GWASを実施し①日本人集団において自殺PRSがどの程度の確度で自殺リスクを予測できるか、②アジア人種において各精神疾患や喫煙・飲酒・身長・体重などの様々なヒト表現型がどの程度自殺と遺伝的リスクを共有しているか、の2点を精細に検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
自殺についての遺伝学的知見の獲得は、自殺者試料の収集が困難なため他精神科領域に比して世界的に遅れていた。申請者らは国内唯一・単一機関として世界最大規模の自殺者DNA試料とゲノムワイド関連解析(genome-wide association study; GWAS)データを有し、GWASデータから算出できる個人ごとの自殺ポリジェニックリスクスコア(polygenic risk score; PRS)が、個人の自殺リスクを予測できる可能性を見出した。本研究では、自殺者/自殺未遂者試料の追加GWASを実施し計1,800例の日本人自殺者/自殺未遂者(及び20,000例の非自殺者)のGWASデータを用いることで、①日本人集団において自殺PRSがどの程度の確度で自殺リスクを予測できるか、②アジア人種において各精神疾患や喫煙・飲酒・身長・体重などの様々なヒト表現型がどの程度自殺と遺伝的リスクを共有しているか、の2点を精細に検討する。R4年度末までに約550例の自殺関連試料の追加収集・大部分のGWASデータ取得を実施し、BBJの非自殺者5,000例のコントロールデータとの統合中であり、最終年度の解析に向けて順調にサンプルサイズのスケールアップ・準備を進めることができた。また予備的解析結果において、白人集団におけるうつ病・統合失調症と自殺との遺伝的リスク共有度に比して、アジア人種におけるうつ病・統合失調症と自殺との遺伝的リスク共有度が弱い可能性を見出している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたサンプル数の自殺関連試料のGWASデータを取得できている。また理化学研究所との連携によるコントロールデータの確保・品質管理や、遺伝学的統計解析手法の洗練含め、最終年度の解析に向けて順調に準備を進めることができている。現時点の予備的解析結果として、申請者らが本研究でスケールアップ中の自殺GWASを用いたPRS解析にて、独立データセットの自殺リスクを、研究開始前より高い効果量で予測できることを見出している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、申請者らが自身でスケールアップする自殺者/自殺未遂者GWASのデータを用いることで、日本人集団において自殺PRSがどの程度の確度で自殺リスクを予測できるかを検討することを主目的としているが、申請者らは現在「精神疾患患者における自殺PRSの自殺リスク予測精度」の解析も併行して行っており、本研究の成果との統合・比較を通して、「精神科臨床現場における自殺リスクを把握しての自殺予防臨床」への貢献も目指している。
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