手の把握姿勢生成における運動規範モデルの解明とその形状デザインへの応用
Project/Area Number |
21H03526
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61050:Intelligent robotics-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
多田 充徳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (70392628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 維 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (40599073)
尾形 正泰 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (60783818)
荻原 直道 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70324605)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | 把握姿勢生成 / 力学規範 / 筋活動最小化 / 手 / 把握姿勢 / 姿勢生成 / 身体負荷最小化 / 手モデル / 形状デザイン |
Outline of Research at the Start |
人の手は多数の骨格,関節,そして筋肉から構成される複雑かつ冗長な多自由度系であり,ある物体に対する把握姿勢を推定しようにも,力学方程式だけでは解を一意に定めることができない.本研究では,筋活動の最小化を目的関数とした最適化問題へと帰着させることで冗長性の問題を解決し,任意物体形状に対する把握姿勢の生成を実現する.また,生成した姿勢の妥当性を検証することで,この目的関数が人の把握姿勢生成における運動規範モデルになり得るのかを明らかにする.この運動規範モデルの応用として,再帰的な把握姿勢生成と把握時の筋活動荷評価に基づく把握物体形状の最適化を実現する.
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Outline of Annual Research Achievements |
接触力の釣り合い,指が加える接触力と筋張力の釣り合い,滑りが発生しない接触力の範囲,そして筋活動の範囲を制約条件,筋活動の2乗和を目的関数とした最小化問題を解くことで,この姿勢における筋活動と指先力を計算できるようにした.なお,この計算には筋活動の計算に広く用いられている2次計画法を採用した. 次に,筋活動が最小となる姿勢を決定するために,目標接触点を探索変数,筋活動の2乗和を目的関数とした最小化問題を定式化した.3本の指先の物体表面への拘束を想定するため,これは6自由度の最適化問題となる.導関数が解析的に求まらない最適化問題であり,グローバルな極小値を効率的に探索するために,本研究では共分散行列適応進化戦略を採用した. 生成した姿勢の妥当性については,手モデルの対象となった被験者に対する運動計測実験により検証することにした.具体的には,無線式6分力計を複数組み合わせることで,2本指または3本指を用いた把握における把握力を計測可能なデバイスを構築した. また,運動計測には産総研に設置されているモーションキャプチャ装置を用いた.手の甲に26点のマーカを貼付した上で,把握運動中のその軌跡を計測した.次に,このマーカ軌跡に対して,被験者の手のコンピュータモデルと,把握物体のCADモデルをフィッティングすることで,コンピュータ上で把握運動を再現した.このコンピュータ上に再現された把握運動を参照することで,実際の姿勢と最適化を用いて計算した姿勢を比較できるようにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度の目標は筋活動の最小化に基づく把握姿勢の生成とその精度評価であった.把握姿勢の生成は実現できており,また精度評価のためのデータ計測も完了している.このため,「おおむね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度までで,ある形状の物体に対して把握姿勢を生成できるようになった.令和5年度以降は,これを物体形状の最適化に活用する.具体的には,把握物体形状を少数のパラメータで変形できるようにした上で,令和4年度までに構築した把握姿勢探索アルゴリズムを適用することで,ある形状に対する把握姿勢を生成する.そして,把握物体形状を最適化するために,前記のパラメータを探索変数,筋活動の2乗和を目的関数とした最小化問題を解けるようにする.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)