Project/Area Number |
21H04976
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Research Category |
Grant-in-Aid for Specially Promoted Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
影山 龍一郎 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, センター長 (80224369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯村 彰宏 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (70512466)
大塚 俊之 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 准教授 (20324709)
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Project Period (FY) |
2021-05-18 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥596,180,000 (Direct Cost: ¥458,600,000、Indirect Cost: ¥137,580,000)
Fiscal Year 2024: ¥117,000,000 (Direct Cost: ¥90,000,000、Indirect Cost: ¥27,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥117,000,000 (Direct Cost: ¥90,000,000、Indirect Cost: ¥27,000,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000,000 (Direct Cost: ¥100,000,000、Indirect Cost: ¥30,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥115,180,000 (Direct Cost: ¥88,600,000、Indirect Cost: ¥26,580,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / 発現振動 / Hes1 / 光遺伝学 / 細胞周期 / 短周期発現振動 / Tbr2 / Neurog2 / 中間前駆細胞 / サイクリン依存性キナーゼ阻害因子 / p21 / Erk / Dusp7 / 短周期振動 / 振動遺伝子 / 神経発生 / 生物時計 / Ascl1 / Plagl2 / anti-Dyrk1a / 若返り / 成体脳ニューロン新生 / 認知機能 |
Outline of Research at the Start |
多くの生命活動で遺伝子発現が数時間という短周期で振動するが、その生理学的意義には不明の点が多い。神経発生過程では転写抑制因子Hes1の発現は自律的に短周期振動し、Hes1によって周期的に抑制されて他の遺伝子発現も振動する。この振動が抑制されると神経発生に異常が起こるが、短周期振動によって起こる現象の詳細は不明である。本研究では短周期振動の上流や下流を詳細に解析し、短周期振動の生理学的意義を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
神経発生過程の初期には対称分裂によって1個の神経幹細胞は2個の神経幹細胞になり細胞数が増加するが、発生期の途中から非対称分裂によって1個の神経幹細胞から1個の神経幹細胞と1個の中間前駆細胞に分かれる。中間前駆細胞は数回分裂して数個のニューロンを生み出す。神経幹細胞ではHes1の発現が振動するが、中間前駆細胞ではHes1は発現していない。対称分裂か非対称分裂かの選択がどのように制御されるのかを調べた。 神経幹細胞ではHes1の発現振動によって周期的に抑制されるため、プロニューラル遺伝子Neurog2の発現も振動する。その下流因子を解析したところ、Tbr2の発現が徐々に上昇してHes1の発現を抑制し、その後、神経幹細胞が非対称分裂した。一方、Tbr2のKOマウスでは神経幹細胞におけるHes1の発現が増加し、中間前駆細胞の形成が顕著に減少した。したがって、非対称分裂する前の神経幹細胞では、Tbr2の発現が蓄積してHes1の発現が抑制されていることから、中間前駆細胞の状態になっていることが明らかになった。 神経幹細胞は多分化能を持つのに対して中間前駆細胞はニューロン分化能のみを持つ。また、両者の細部は形態的にも全く異なる。したがって、神経幹細胞から中間前駆細胞への分化過程は不連続である。しかし、最近の1細胞RNA配列解析から、神経幹細胞から中間前駆細胞への分化過程では遺伝子発現パターンが連続的に変化することが知られていた。この不一致性の原因はよく分かっていなかったが、本研究により、神経幹細胞内で遺伝子発現パターンが連続的に中間前駆細胞様まで変化することが明らかになった。また、この結果から、Hes1のパルス数は非対称分裂開始のタイマーの役割を担うことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Hes1の発現振動でプロニューラル遺伝子Neurog2の発現が振動し、その下流因子の発現が徐々に蓄積してHes1の発現を抑制することで神経幹細胞が非対称分裂するということを見出し、Hes1やNeurog2のパルス数によって神経分化が開始するというタイマー機能を明らかにした。本成果は、近く論文として発表予定であり、研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
神経幹細胞に光遺伝学的Hes1発現誘導システムを導入し、Hes1の発現を2時間周期で同期振動させて経時的にトランスクリプトーム解析を行ったところ、Hes1と同期振動する417遺伝子の同定に成功した。この中に多くの細胞周期関連遺伝子が含まれていた。既にHes1の発現動態が振動か持続かでp21の発現抑制あるいは発現増加を誘導し、神経幹細胞の増殖を活性化あるいは抑制化することを明らかにしたが、p21以外の多くの細胞周期関連遺伝子がHes1によって発現振動することが分かってきたので、細胞周期における短周期振動の意義についてさらに詳細に解析する。
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Assessment Rating |
Interim Assessment Comments (Rating)
A: In light of the aim of introducing the research area into the research categories, the expected progress has been made in research.
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