半自律型分散協調農場モニタリング制御システムの構築と検証
Project/Area Number |
21K04104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
畑中 健志 東京工業大学, 工学院, 准教授 (10452012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 淳矢 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (60824563)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 農場モニタリング / ドローンネットワーク / 半自律制御 / 分散協調制御 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では,農場のモニタリング負荷軽減に向けて,ドローンネットワークを用いた半自律型分散協調システムを構築し,その有効性を検証する.具体的には,半自律分散協調制御系の設計,人の特性学習と自律性決定を行う機構の設計,検証実験の実施という3つの課題に取り組む.これにより,以下の2つの問いに対する答えを導く. ・人の負荷軽減を前提に,人に何の情報をフィードバックし,どのような指令を出力させるべきか. ・人のデータから学習した特性をいかにロボット群制御に反映させ,操作性・安定性・性能の向上に役立てるか.また,それらの向上率は定量的にどの程度であるか.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度はイタリアCNRのDabbene博士らと国際共同研究を実施し、農場3次元モデル作成に適した画像を効率的に取得する新たな分散協調ドローン制御手法を提案し、Robot Zoo Skyにて検証実験を行った。結果として、提案法がモデル精度の向上に大きく寄与することが示された。以上の成果は国際会議2022 ACCおよびIEEE CCTA 2022にて発表するとともに、IEEE Control Systems Letterに学術論文として採択された。また、IEEE CCTAでは、イタリアの共同研究者とともにワークショップ「Control Systems and Robotics in the framework of Agriculture 4.0」をオーガナイズし、上記の成果を発表した。本年度からは、上記研究の発展として、Priority Mapとよばれる樹木の存在箇所を事前知識として利用する手法についてトリノ大学農学部Gay教授と異分野融合国際共同研究を実施し、実際のリンゴ園を模したシミュレーションにおいて効率を2倍程度向上させることを示した。この成果は国際会議IFAC AgriControl 2022に採録され、発表を行った。これらの成果と前年までの半自律制御を統合するアイデアについても既に着想済みである。課題2としてあげた「人の特性学習と自律性決定機構の設計」については、前年度のVR技術の人間特性への影響に関する成果が国際会議IFAC Cyber-Physical-Human Systemsに採録され、発表を行った。現在、本成果は国際誌に学術論文として投稿準備中である。課題3「検証実験の実施」については、東京都稲城市にある実際のブドウ園にてマルチドローン屋外実験を実施し、前述の画像取得手法が確かに効果的に機能することを実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
まず、当初の計画では屋外実験はキャンパス内の圃場テストベッドにて実施することを予定していたが、偶然が重なり、実際の果樹園において実験する機会に恵まれたことは本研究の価値を大きく高めるものであると確信している。また、当初、屋外実験は3年目の課題と目していたが、2年目において既に実験を実施できたことは予想を超える進捗の早さといえる。加えて、当初計画では主にマルチドローンの誘導を主なシナリオと想定していたが、その成果は順調にあげつつも、3次元モデル作成のための画像取得効率化という、より現実的な課題へのアプローチとその解の導出に成功したことも当初計画以上の進展と言える。さらに、当初の半自律制御のシナリオとの融合のアイデアも着想しており、当初シナリオを完全に包含する、より大きな成果として実りつつある。最後に、本年度実施したDabbene博士らとの国際共同研究やGay教授らとの異分野融合国際共同研究は当初計画にはなく、これが実施できたことも当初計画を超える進展の証左といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年である本年度は、成果発表に加えて、屋外実験によって得た多くの実際的な課題に取り組む。まず、これまではARマーカによってドローンの位置を取得していたが、これは現実的とは言いづらく、RTK-GNSSシステムの援用を検討する。つぎに、提案法は3次元モデルを意図したものであったが、これを発展させることで果実のモニタリングへの解を導くアイデアを着想しており、その屋内・屋外実験での検証に取り組む。また、固定カメラを用いるこれまでの制御法では、モデル精度の向上が限界に近付いており、カメラ角度の制御も含めた制御アルゴリズムへの発展に取り組む。さらに、半自律制御と融合するアイデアを具体化し、屋内・屋外実験を通してその有効性を検証する必要がある。なお、以上全てを学術論文としてまとめ、投稿することも本年度の課題である。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)