Project/Area Number |
21K04108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21040:Control and system engineering-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
櫛田 大輔 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (30372676)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 客観的疲労 / 主観的疲労 / クラス分類 / 身体的特徴 / ファジィ線形回帰モデル / 筋活動電位 / 主観的感覚 / VAS法 / データセット / クラスタリング / 曖昧 / 主観的価値 / 疲労感 / 因子抽出 |
Outline of Research at the Start |
生体電気信号の1つである筋活動電位(EMG)は,筋活動の際に筋内部で発生する電気パルスを記録したものであり,筋疲労によってその周期も変化するため,周波数解析より客観的な筋疲労を知ることができる.一方,運動中の被験者が感じる『疲労感』という曖昧な主観的価値との一致性や相関性については不明である.これは,EMGがゆらぎを持つ信号であること,感覚という主観が曖昧であることなど両者の不確かさに起因している. 本研究では,『客観的価値のEMGに基づいて主観的価値である曖昧さを含む疲労感を推定する数理モデルの構築』と同時に,モデルパラメータから『主観的価値を決定付ける客観的な因子を見出す』ことを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
疲労を伴う運動タスクにおいて,客観的価値である筋活動電位(EMG)から主観的価値である疲労感という感覚を推定することを目的とし,昨年度に取得した15名のデータに加え,今年度は新たに6名のデータ収集を行った.これで当初予定していた20名を1名上回る21名のデータ収集が完了し,本格的にデータ分析および客観的疲労と主観的疲労の関係モデルの構築を試みることが可能となった. つぎに,昨年度取得の15名のデータセットで実施していた身体的特徴に基づくクラス分類について,21名を対象に同様に実施を行った.結果として,15名のときと同様に3つのクラスに分類され,第1クラスは痩せ型高身長タイプ,第2クラスは中肉中背タイプ,第3クラスはそれ以外のタイプとなった.なお,第1クラスは3名,第2クラスは8名,第3クラスは10名が分類された.以後の解析は各クラス毎に行うが,中でも各クラス内相関が高い第2クラスを対象とした. つぎに,主観的データを目的変数,客観的データを説明変数としたモデル構築を行った.主観的データは被験者に課した運動タスクの際に取得した疲労度(VAS法により取得)の値を0から1までの実数として正規化したものとした.客観的データはEMGに基づくものであるため,EMGから幾つかの説明変数を得るため,RMS,中央周波数,筋線維使用割合(遅筋と速筋の使用割合を周波数パワーで比率化したもの)の3つを導出して説明変数とした.なお,説明変数は被験者群の平均値より基準を設け,基準値を満たすか否かによって1もしくは0として二値化した. ファジィ線形回帰モデルを構築し,推測値と真値との一致性について確認を行った.疲労という特徴上,真値を上回るのはフェイルセーフの観点から許容すると考えた.0から1の実数値スケールを2から10の分解能で表現し,真値と推測値が同じ量子化エリアに含まれ数は期待値を上回る結果となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定に対して目標の20名の被験者データを確保できている.また,クラス分類をして身体的特徴の相関関係が強い被験者のみを抽出することもでき,そのクラスを対象とした初期モデルの作成も行えている.これらは当初計画していた通りである.
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Strategy for Future Research Activity |
説明変数に掛かる係数値の解析を通して,説明変数が目的変数に及ぼす影響度を調査する.これにより,客観的指標(説明変数)が主観的指標(目的変数)に与える影響が分かるため,当初の目的を達成できる.また,ファジィ線形回帰モデルを用いているものの,ファジィ数の効果について明確になっていないため,併せてファジィ数が与える影響についても調査を行う.加えて,一般的な重回帰分析,深層学習(非線形モデル)との比較を通し,主観と客観の関係性について論じていく.
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