高機能性シリカガラスを作製するための3Dプリンタ光造形プロセスの解明
Project/Area Number |
21K04738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26060:Metals production and resources production-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤野 茂 九州大学, グローバルイノベーションセンター, 教授 (10304833)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | シリカガラス / 3D プリンタ / 積層造形 / 焼結 / 光重合 / 省エネルギー製造プロセス / 成形加工 / 付加製造法 / 光造形 / 粉末焼結 / 透明 |
Outline of Research at the Start |
シリカ(SiO2)は地殻の表層構成元素の約75%を占めており、従来から天然の石英の結晶である水晶をはじめ、多量に利用されてきた重要な基礎素材である。高純度SiO2のみからなるシリカガラスは,低膨張性、機械的強度,化学的耐久性,熱的安定性,高い光透過特性を有することから,半導体分野のみならず、次世代の安心、安全スマート社会を支える医療、光学、電子デバイス分野において複雑形状を有するシリカガラスの開発が期待されている。本研究では、新規な3次元光造形技術を用いて、多様な形状と機能性を有するシリカガラスの製造プロセスの提案とその基礎的知見を得る。
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Outline of Annual Research Achievements |
光・電子部品産業ならびに医療機器向けに、安価で複雑形状を有する3次元構造ガラス(3Dシリカガラス)の開発が望まれている。しかしながら、製造プロセスの複雑さ、多大な熱エネルギー消費等の問題により、3Dシリカガラスの研究開発の進展は樹脂や金属に比べ遅れている。本研究では基礎的見地から未だ解明されていない光造形法による3Dガラス製造プロセスの提案を行い、製造プロセスの材料設計指針を明らかにする。具体的には出発原料である光硬化性モノマー溶液中のシリカ粒子の分散・凝集状態特性を実験的に把握するため、シリカ分散スラリーの粘度に及ぼすモノマーの影響について溶解度パラメータ(SP値)を用いて考察する。更には、スラリーに対するLED光照射エネルギーと光硬化速度との相関を明らかにし、シリカガラスの光造形プロセスの解明することを目的とする。従来、ガラス、セラミックスをはじめとするバインダーを用いた機能性複合材料製品は原料粉末を分散媒中に分散させたスラリーの状態で扱われ、その後の工程として、脱水、乾燥などを得て最終製品となる。すなわち、出発原料であるスラリー特性の十分な理解と制御が重要となる。 本年度は昨年度に引き続き、単官能、多官能アクリルモノマー溶媒の選定と設計に際し、10種類の様々な分子構造を有する溶解度パラメーター (SP値)をFedors法により求め、シリカ粒子とモノマーの相互作用の指標として粘性測定を行った。その結果、シリカ粒子のSP値との差が小さいモノマーになるにつれ、粘性値は低下し、分散性が向上する傾向が見られた。更に、分散スラリーへの光硬化照射エネルギーと硬化速度の関係はモノマーの分子構造に大きく影響することが明らかになりつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
溶媒中における球状粒子の挙動についは粒子間相互作用(ファンデルワールス力、静電相互作用)が関与するDLVO理論がある。希薄系の単一粒子に関しては、DLVO理論に基づいた研究成果の報告はなされているが、本研究で取り扱うシリカ粒子の体積分率を高めた濃厚系スラリーに関する知見は得られていなかった。本年度は光硬化性モノマーの分子構造ならびに溶解度パラメータに着目した結果、これまで明らかにされていないモノマー中のシリカ粒子体積分率と粘性挙動を実験的に行うことで分散性の指標と高濃度シリカガラススラリーの作製プロセスの指針を提案できるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で得られた高濃度シリカガラススラリーの作製プロセスの指針を基に、光造形法を用いた最密充填構造を有するシリカ粒子/ポリマーコンポジット成形体の作製プロセスを構築する。更には、得られたコンポジット成形体の物性(密度、細孔分布、比表面積、微細組織、FT-IRによるシラノール構造評価)測定を行う。最終的には、上記の知見をもとに、3D光造形ガラス成形体形成メカニズムとガラス焼結体の構造解析、光物性として透過率の評価を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)