Project/Area Number |
21K05062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
今川 洋 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80279116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 敦聡 岐阜医療科学大学, 薬学部, 准教授 (60309698)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 神経突起伸展 / スピロテヌイペシンA / ネオビブサニン / NGF / BDNF / GDNF / PC12 / 1321A1 / グリア細胞 / 1321N1細胞 / Spirotenuipesine A / PC12細胞 / 神経栄養因子 / NFG / Spirotenuipesine / 全合成 / 神経機能修復 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では,人が元々備えている神経成長因子(NGF,BDNF)による神経突起伸長・機能修復作用に着目し,NGFの生合成を促進するSpiroteuipesine Aと,NGFの作用を増強するNeovibsanin類を組み合わせて作用させることで,二重に神経系を活性化し機能修復する方法を検証し,認知症の主要な原因であるアルツハイマー病を始めとする神経変性疾患の根本治療法の開発に貢献することを目的とする。この目的を達成するために,Spiroteuipesine Aの量的供給を可能とする不斉全合成と,各種誘導体を用いた構造活性相関研究を展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
スピロテヌイペシンAがグリア細胞(1321A1)に作用し、分泌が促進される神経栄養因子がNGFであるか否かを調べることとした。すなわち、抗NGF抗体を共存させた条件にて、グリア細胞に対してスピロテヌイペシンAを作用させ、分泌された物質をPC12細胞に作用させることで、分泌された物質に含まれる神経栄養因子様物質が、NGFであるか確かめた。その結果、抗NGF抗体の共存によっても、PC12細胞の突起伸展活性は抑制されなかった。コントロールとして行ったNGFを添加した系に、抗NGF抗体を加えたものでは、ほぼ突起伸展活性が抑制されたことから、スピロテヌイペシンAがグリア細胞に作用して、分泌を促進した神経栄養因子は、NGFで無いことが明らかとなった。さらに、ネオビブサニン類は、NGFの作用を増強し、神経突起伸展促進活性を示すことから、ネオビブサニン類共存下に、スピロテヌイペシンAより分泌された物質の活性を評価したところ、神経突起伸展促進活性は観測されなかった。この事実も、グリア細胞から分泌された活性物質がNGFで無いことを支持した。一方、グリア細胞からの分泌が知られているGDNFは、PC12細胞に対して、突起伸展活性を示さないことが明らかとなっており、GDNFも候補から外れた。neurotrophin-3、 neurotrophin-4もまた、グリア細胞からの分泌が知られており、これらがスピロテヌイペシンAにより、グリア細胞からの分泌を促進される活性物質である可能性も考えられる。一方、より高活性なスピロテヌイペシンA誘導体を創製する目的で、構造活性相関研究を行った。その結果、スピロテヌイペシンAに含まれる二つ水酸基とシクロヘキセン環が活性発現に必須であることが明らかとなった。この知見を基に、容易に合成可能なスピロテヌイペシンA類似体を新たに設計し、現在、その合成と活性評価を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
光学活性スピロテヌイペシンAの合成研究では、当初予定していた合成ルートでの中間体合成が達成できておらず、合成ルートの変更を種々検討した。現在見出した別法での合成が進んでおり、目的の鍵反応は、当初予定を遅れているものの実施できる状況である。スピロテヌイペシンAとネオビブサニン類による神経突起伸展に関わる二重活性化法の検討に関しては、スピロテヌイペシンAによって生合成が促進される神経栄養因子が、NGF, BDNFで無いことが明らかとなり、当初期待したスピロテヌイペシンと(NGF, BDNFを増強する活性を持つ)ネオビブサニン類を相乗的に用いる方法は、有効で無いことがわかった。現在、それぞれ別の経路で神経突起伸長作用を示すことがほぼ確定できたことから、二重投与による活性化効果を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)スピロテヌイペシンAの不斉合成: 改良した合成ルートにて合成した中間体を用いて、鍵反応となるアイルランドークライゼン転位反応を実施して、計画した遠隔不斉転写が起こるか検討する予定である。その後、全合成にむけて計画を進める。 2) 活性評価:ラセミ体のスピロテヌイペシンAの合成が完了したことから、これを用いてネオビブサニン類との二重投与による神経突起伸展活性の評価を細胞レベル(ラット初代培養大脳皮質細胞)で実施すると共に、神経突起伸展に関わるシグナル伝達物質の変化を観察する予定である。 3) 高活性スピロテヌイペシンA誘導体の創製:これまでの構造活性相関研究の結果から、活性発現に必要な官能基を有し、かつ合成が容易と思われる類似体を設計した。今後、その合成と活性評価を目指す。
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