Establishment of a novel experimental model of retinal pericyte deletion for accelerating the development of therapeutic agents for diabetic retinopathy
Project/Area Number |
21K06604
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47040:Pharmacology-related
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中原 努 北里大学, 薬学部, 教授 (10296519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 茜 北里大学, 薬学部, 助教 (00828072)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 網膜血管 / 血管異常 / ペリサイト / 網膜症 |
Outline of Research at the Start |
糖尿病は様々な合併症を伴うが、中でも網膜症は失明の危険性が極めて高く、Quality of life (QOL) を著しく低下させる疾患として、その病態の解明と予防法・治療法の確立が待ち望まれている。本研究では、ヒトの糖尿病網膜症と類似した網膜血管障害を短期間で発症する網膜血管ペリサイト脱落モデルを確立し、糖尿病網膜症の病態解明及び創薬研究を飛躍的に効率化することを目的として検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の検討により、慢性骨髄性白血病の治療薬である imatinib (100 及び 300 mg/kg) を 4 日齢から 13 日齢までのラットに投与するとその翌日には imatinib の用量に依存したペリサイトの脱落が認められること、その程度は日齢に依存して減少することが見出された。本結果を踏まえ、本年度は、4 日齢のラットに imatinib (100 mg/kg) を単回投与した後に生じる網膜血管の変化について投与 1、4 及び 7 日後に検討した。その結果、毛細血管ペリサイトは投与 1 日後に 80% 以上が脱落するが、それに先行して投与 6 時間後には、ペリサイトにアポトーシスが誘導され始めることが示された。投与 1 日後の時点で、伸長しつつある血管の盲端部が膨大し血管瘤の形成が観察されたが、血管内皮細胞はほとんど脱落していなかった。血管瘤の数は、投与 7 日後まで時間依存的に増加した。毛細血管内皮細胞は、投与 4 日後には、有意に脱落し血管網全体が疎になったが、7 日後には、再形成されており対照とほぼ同様であった。再形成された血管はペリサイトに被覆されていた。以上の結果より、imatinib は、まず網膜ペリサイトにアポトーシスを誘導し、細胞死を引き起こすこと、その結果、ペリサイトが脱落した、血管網の先端では血管瘤が生じ、毛細血管では内皮細胞死が生じる可能性が示唆された。 また血管周囲に存在する神経細胞とアストロサイトに対する imatinib の効果について検討したところ、imatinib によって神経細胞の数には有意な変化が生じないこと、一方、アストロサイトについては、数は有意に変化しないものの、増殖マーカー陽性のアストロサイト数の減少や突起の退縮等の変化が生じることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Imatinib 投与後に網膜血管の構造異常が生じる過程における血管内皮細胞とペリサイト並びに血管周囲に存在する細胞の変化について、ある程度明らかにすることができた。よって、おおむね順調に進展していると考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度明らかになった imatinib 投与後に網膜血管の構造異常が生じる過程における血管内皮細胞とペリサイト並びに血管周囲に存在する細胞の変化の機序について、特に、血管内皮細胞の増殖及び遊走の機序を中心として検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)