Azone構造類似のイオン液体型アンテエンハンサー設計と薬物の経皮吸収促進効果
Project/Area Number |
21K06650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
押坂 勇志 城西国際大学, 薬学部, 助教 (80884030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 健二 城西国際大学, 薬学部, 教授 (60439023)
武井 千弥 城西国際大学, 薬学部, 助教 (70838466)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | Ionic Liquid / chemical enhancer / skin permeation / skin irritation |
Outline of Research at the Start |
皮膚は、ウイルスや薬物の体内への侵入を防ぐ機能があり、皮膚透過する有効性薬物の性質は限られてくる。これまで皮膚透過しにくいために、皮膚適用製剤にならなかった薬物は数多くある。1980年代に、皮膚透過促進効果が高い物質が開発された皮膚刺激性により、製品化にならなかった。そこで本研究では、低刺激性で皮膚透過促進効果が得られる物質を構築し、製剤化が可能であるか検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
経皮吸収促進効果が強いAzoneの構造類似イオン液体型アンテエンハンサーの設計Azoneと同等の皮膚透過促進効果もしくは、Azoneよりも劣るが皮膚透過促進効果があり、Azoneの皮膚刺激性が起こらない製剤開発として、イオン液体技術に着目した。製剤中もしくは皮膚に塗布後の角層上では、Azone構造類似イオン液体として存在し、角層に作用して皮膚透過促進効果が得られるが、Azone構造類似イオン液体が皮膚中に入ると皮膚に存在する水分で、イオン液体が解離され元の2種の化学物質に戻ることを期待して、Azone構造類似構造イオン液体の設計を行った。前年度においては、ε-カプロラクタムと飽和脂肪酸であるミリスチン酸の組合せでAzone構造類似イオン液体の作成が可能であり、硝酸イソソルビドにおいてAzoneの皮膚透過促進効果より弱い効果ではあったが、皮膚透過促進効果が得られた。本年度は、硝酸イソソルビドとは物理化学的性質の異なるアンチピリン(脂溶性が硝酸イソソルビドより高い)およびフルオレセインデキストラン-4(分子量が4000と大きい)に対するIL-Azoneの皮膚透過促進効果を調べた。その結果、皮膚透過させる化学物質の物理化学的性質によって、IL-Azoneの皮膚透過促進効果は異なることが示唆された。また、IL-Azoneの皮膚刺激性について試験した結果、Azoneよりも弱い刺激性となることが明らかとなった。さらに、IL-Azoneを溶媒に溶解させて、低濃度で皮膚刺激性試験を行った結果、ほぼ刺激性が無い結果であった。これらの結果から、皮膚刺激性を示す経皮吸収促進剤に対する構造類似イオン液体型アンテエンハンサーの設計は、皮膚刺激性が抑えられ、さらには経皮吸収促進効果も得られることから、新たな製剤設計に繋がると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IL-Azoneの経皮吸収促進効果は、皮膚透過させたい化学物質の物理化学的性質によって異なることが明らかとなっただけでなく、Azoneの問題点であった皮膚刺激性についても評価できた。
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Strategy for Future Research Activity |
IL-Azoneを実用化する際には、IL-Azoneをいずれかの基剤に溶解させて使用する必要がある。一方で、IL-Azoneは、水が存在するとイオン液体が解消されてしまう可能性がある。そこで、IL-Azoneを各種基剤に含有させて、その皮膚透過促進効果を確認する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)