Project/Area Number |
21K07373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
石田 明夫 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10343378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡嘉敷 崇 琉球大学, 医学部, 非常勤講師 (10336365)
池松 真也 沖縄工業高等専門学校, 生物資源工学科, 教授 (40442488)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 腸内細菌 / 認知機能 / 血管機能 / 環境要因 / 動脈スティフネス |
Outline of Research at the Start |
認知症は有病率が急速に増加しているが、未だ有効な治療戦略を見出せていない。本研究では、海外移住による腸内フローラの変化が認知機能に関連するのか、特に血管機能に着目して明らかにする。沖縄からハワイへの移住により栄養転換を経験した沖縄県系人は、長寿食である伝統的沖縄型食事に欧米食を取り入れ、現地の生活に適応し、現在も活発なコミュニティ活動を続けている。遺伝的要因を共通とし、環境因子が劇的に変化したハワイ在住沖縄県系人と沖縄在住者の腸内フローラの違いに着目し、認知機能や血管機能との関連を見出す。腸内フローラを治療ターゲットとした認知機能改善に関する方法を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
共通の遺伝的背景を持つが、環境要因が劇的に変化したハワイ在住沖縄県系人と沖縄在住者の腸内細菌を比較し、認知機能や血管機能との関連を明らかにするために本研究を開始した。しかし、新型コロナウイルス感染症パンデミックのためハワイへの渡航が制限される状況が続いたため、研究対象者を沖縄県地域在住の65歳以上の高齢者に限定してデータを収集した。腸内細菌解析、認知機能評価(MMSE、MoCA-J、CDR、SPMT、SDMT、TMT-a)、血管機能評価(中心血圧、四肢血圧、ABI、脈波伝播速度、反射波指標)、教育歴、運動・歩行機能評価を含めた身体測定、体組成評価、尿・血液検査、フレイル・ヘルスリテラシー評価、活動能力評価、食の多様性評価、皮膚終末糖化産物測定などを実施した。196名の高齢者およびその家族(9家系の複数世代18名の腸内細菌解析)からデータベースを作成した。バイオインフォマティクスにより統合的に解析し、特に腸内細菌と認知機能や血管機能の関連を中心とした解析を進める。今後、ハワイ在住沖縄県系人の腸内細菌との比較を共同研究で計画したい。 上肢および下肢の運動機能と認知機能の関連に違いがあるかを解析した。上肢運動機能は全般性認知機能とのみ関連していたが、下肢運動機能は全般性認知機能、視覚性記憶機能、分配性注意機能のいずれとも関連していた。今後、腸内細菌との関連も解析を進める。 対面研究ができない期間に、既存の脳ドックデータベース(1894名)を用いて認知機能の危険因子である脳小血管病と血管機能(動脈スティフネス)の関連について解析を行った。その結果、血圧にかかわらず動脈スティフネスが脳小血管病との関連が強いことを明らかにした。今後、腸内細菌が認知機能や血管機能に及ぼす影響を研究する上で重要な知見を得ることができた。
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