Project/Area Number |
21K08390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
俵 功 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80378380)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / 移植片対宿主病 / 移植片対腫瘍効果 / 移植後再発 / ドナーリンパ球輸注 / 遺伝子改変T細胞輸注療法 / 同種造血幹細胞移植 / 急性GVHD / 免疫細胞療法 / サイトカイン放出症候群 |
Outline of Research at the Start |
難治性血液疾患に対する根治的治療法である同種造血幹細胞移植、特異的免疫受容体遺伝子導入リンパ球輸注による免疫細胞療法は、ともに輸注リンパ球による抗腫瘍効果に期待する治療である。しかしながら輸注リンパ球は、前者では同種免疫応答による移植片対宿主病を、後者ではサイトカイン放出症候群を起こし、その確実な制御法は未確立である。合併症制御と抗腫瘍効果の増強は、がんに対する免疫細胞療法における臨床的課題である。本研究では安全かつ効果的ながん免疫細胞療法の開発を目指して、独自のマウスモデルと作用機序の異なるIL-6阻害およびステロイドによる介入法を用い、輸注リンパ球による免疫病態メカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
マウス造血細胞移植・リンパ球輸注療法モデルは、細胞移植・輸注直後から起こる免疫病態が臨床像に類似し、薬剤による病態修飾が可能であることから、移植片対宿主病(GVHD)をはじめとするヒト造血細胞移植後・リンパ球輸注療法後の免疫病態解明と制御モデルの開発に有用である。本研究では下記モデルを、適宜コンジェニックマウスを用いて作製し、ドナー由来細胞の体内動態を、骨髄(造血幹細胞)およびグラフト由来に分けて観察し、免疫病態を細胞・分子レベルで解明することを目標に掲げ、実験を行っている。具体的には、BALB/c-CD45.1を(成熟T細胞除去)骨髄、BALB/c-CD90.1をT細胞ドナーに用い、レシピエントであるBALB/cおよびCD2F1(CD45.1-、CD90.1-)マウスに輸注することで、ドナー由来細胞を追跡している。 ①MHC一致マウス同種骨髄移植モデル(BALB/c→CD2F1)における急性GVHDとドナー細胞の体内動態、②同種骨髄移植モデル(BALB/c→CD2F1)における 抗IL-6R抗体、ステロイド剤の急性GVHDおよびドナー細胞の体内動態、サイトカイン等の免疫パラメーターへの影響、③BALB/c[非移植・担癌(BALB/c由来CMS5a)]・腫瘍特異的リンパ球(BALB/cバックグラウンドDUC18)輸注療法モデルにおける抗IL-6R抗体、ステロイド剤の腫瘍増殖および輸注リンパ球の体内動態、免疫パラメーターへの影響、④[同種移植(BALB/c→CD2F1)後・担癌(CMS5a)]・腫瘍特異的リンパ球(DUC18)輸注療法モデルにおける抗IL-6R抗体、ステロイド剤の腫瘍増殖、GVHD(増悪)および輸注リンパ球の体内動態、免疫パラメーターへの影響。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・MHC一致同種骨髄移植・急性GVHDモデルを作製、経時的に腸管(大腸)にドナー骨髄由来細胞とグラフト内T細胞の体内動態の解析が可能となったが、同種移植GVHD介入モデル、[非移植・担癌]マウスにおける腫瘍特異的リンパ球輸注モデル、[同種移植後・担癌]・腫瘍特異的リンパ球輸注療法モデルの最適化、介入時のドナー細胞体内動態の解析が完了していないため。 ・腫瘍特異的T細胞輸注モデルで用いる予定のDUC18-CD90.1マウスの繁殖が不良で、実験を行うのに十分な個体数が確保できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
同種移植GVHD介入モデル、[非移植・担癌]マウスにおける腫瘍特異的リンパ球輸注モデル、[同種移植後・担癌]・腫瘍特異的リンパ球輸注療法モデルの最適化、介入時のドナー細胞の体内動態の解析を着実に進める。またDUC18-CD90.1マウスの繁殖体制を拡大、十分な数の個体を確保し実験を進める。また、[非移植・担癌]・腫瘍特異的リンパ球輸注モデルにおいては、リンパ球除去化学療法後・腫瘍非特異的リンパ球(同系マウス・ナイーブリンパ球)輸注実験を加えて研究を行ってゆく。
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