Project/Area Number |
21K09072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中川 僚太 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50889920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 元 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80533794)
高垣 匡寿 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70724433)
竹中 朋文 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60869527)
井筒 伸之 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20834170)
川端 修平 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (20764062)
松井 雄一 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10764061)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 腸内細菌叢 / くも膜下出血 / 脳動脈瘤 / 破裂脳動脈瘤 |
Outline of Research at the Start |
未破裂脳動脈瘤の破裂率は約1%と非常に低いものの、破裂してくも膜下出血を発症すると致命率は高く、社会復帰率は低い。しかし、未破裂脳動脈瘤の破裂の機序は依然として不明であり、侵襲的治療を除けば未だ有効な破裂予防の方法がない。我々はこうした状況を解決するため、近年多くの炎症性疾患との関連が指摘されている腸内細菌叢に着目した。他の炎症性疾患と同様に、未破裂脳動脈瘤の破裂に腸内細菌叢が関連していると仮説を立て、その責任細菌を同定し、責任細菌種の分離培養を行い、動物への責任細菌種の移植を行うことで、その作用機序を解明することを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々の研究室ではこれまでに多施設共同前向き研究を行い、「くも膜下出血直後」と「安定した未破裂脳動脈瘤」の患者の腸内細菌叢を16S rRNAを用いて比較してきた。結果として脳動脈瘤破裂に関わる有力な細菌を発見したため、これを論文化して報告した(Stroke, (2022), 895-903, 29(2))。本研究ではこの結果をさらに臨床応用へと近づけるため、メタゲノムショットガンシークエンスを用いて細菌種の同定を行い、責任細菌種の分離培養を行うこと、それらの動物への移植実験により作用機序を解明することを目的としている。 本研究の1年目はヒト便検体収集方法の確立と収集に費やし、一部の検体についてはメタゲノムショットガンシークエンス解析を行った。 2年目は、さらに複数の施設からヒト便検体を収集し、追加のメタゲノムショットガンシークエンスを遺伝統計学教室と共同で行った。 3年目である本年度は前年度の結果についての解釈を行った。患者の血液検査から得られたSNP情報や患者の基礎疾患などの背景情報を踏まえた解析を行った。その結果、腸内細菌は遺伝因子と独立した、破裂・未破裂脳動脈瘤に関連した因子になりうるという結果が得られた。この結果については現在論文化中である。 一方基礎実験ではマウスに対する抗生剤投与と便移植による腸内細菌叢変化、SAHモデルの作成を行った。実験によりマウスの腸内細菌叢が変化していることは16S rRNA解析により確認できた。メタゲノムショットガンシークエンスによる細菌種の同定は行うことができたが分離培養やマウスへの移植実験については現時点で行うことができておらず今後の研究課題である。
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