免疫回避の阻害と自然免疫活性化を併用した、新しい骨肉腫肺転移治療法の開発
Project/Area Number |
21K09325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Fukushima Medical University (2023) Kyushu University (2021-2022) |
Principal Investigator |
松本 嘉寛 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10346794)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 腫瘍免疫 / 骨軟部腫瘍 / 免疫逃避 / CD8陽性T細胞 / 悪性骨軟部腫瘍 / 骨肉腫 / 免疫監視 |
Outline of Research at the Start |
研究計画の概要は、以下の如くである。 1. 骨肉腫肺転移において、腫瘍細胞の免疫編集による自然免疫回避が生じていることを、臨 床的に証明すること。 2. 骨肉腫細胞株を用いて、免疫編集メカニズムを解析し、その阻害法を開発すること。 3. 前臨床レベルで、骨肉腫肺転移に対する、免疫編集阻害と自然免疫活性化を併用した、 新規治療法を確立すること。
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Outline of Annual Research Achievements |
悪性骨軟部腫瘍の予後を規定する最大の因子は肺転移である。本年度は,悪性軟部腫瘍が原発巣から肺転移を来す際に、腫瘍の免疫プロファイルがどのように変化するかを、特に自然免疫系と獲得免疫系の療法明らかにした。このことは、悪性軟部腫瘍の肺転移に対する腫瘍免疫療法の確立、ひいては予後の改善に重要であると考えられた。
これまでの研究成果として,平滑筋肉腫(LMS)の肺転移では原発と比較してCD8+ T細胞の浸潤が著明に低下していることを確認している。LMSの肺転移でCD8+ T細胞の浸潤が減少するメカニズムを解明するため,原発と肺転移の組織標本を用いて遺伝子発現解析を行った.その結果、肺転移で発現が上昇しているDEGはC4BPA,CEACAM6,EPCAM,LAMP3,DMBT1,MUC1の6つであった.発現量と浸潤CD8+ T細胞数との相関解析の結果,最も相関が強いDEGはEPCAMであった(p=0.050).
さらに、LMS細胞株にてEPCAMの発現を阻害したところ、LMS細胞の培養上清により、CD8+ T細胞の遊走が惹起された。この結果よりLMSの肺転移では,原発と比較してEPCAMの発現が有意に上昇し、CD8+ T細胞の腫瘍への集積を阻害することで、EpCAMは免疫逃避に関与していると推定された。そのため、EPCAMの発現や機能を阻害する事でCD8+ T細胞の腫瘍浸潤が回復し,予後を改善する可能性がある。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Tumor microenvironment in giant cell tumor of bone: evaluation of PD-L1 expression and SIRPα infiltration after denosumab treatment2021
Author(s)
Toda Y, Kohashi Kenichi, Yamamoto H, Ishihara S, Ito Y, Susuki Y, Kawaguchi K, Kiyozawa D, Takamatsu D, Kinoshita I, Yamada Y, Maehara J, Kimura A, Tamiya S, Taguchi K, Matsunobu T, Matsumoto Y, Nakashima Y, Mawatari M, Oda Y
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 11
Issue: 1
Pages: 14821-14821
DOI
Related Report
Peer Reviewed
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[Presentation] 悪性軟部腫瘍の転移過程における腫瘍浸潤リンパ球プロファイルの変化2022
Author(s)
金堀 将也, 松本 嘉寛, 遠藤 誠, 藤原 稔史, 飯田 圭一郎, 鍋島 央, 島田 英二郎, 廣瀬 毅, 大山 龍之介, 小田 義直, 中島 康晴
Organizer
第55回日本整形外科学会骨軟部腫瘍学術集会
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