Project/Area Number |
21K09377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
井上 裕太 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20898499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00271164)
岸田 綱郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00370205)
浮村 理 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70275220)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ダイレクトリプログラミング / 間質性膀胱炎 / 再生医療 / 尿路上皮細胞 |
Outline of Research at the Start |
本研究はハンナ型間質性膀胱炎モデルマウスに対して、「膀胱の線維芽細胞に遺伝子を直接導入し、体内で尿路上皮細胞に変える方法(in vivo reprogramming)」 を用いた治療モデル実験を行い、膀胱機能の改善を検証するとともに、将来的な間質性膀胱炎の根本的治療の開発につなげることを目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
尿路上皮細胞は膀胱の粘膜を構成し、感染防御や排尿・蓄尿に寄与しており、正常な膀胱機能の維持に欠かせない細胞である。間質性膀胱炎は尿路上皮細胞の欠損や機能が失われることで、痛みや頻尿などの症状が生じる疾患であり、現在のところ有効な治療法がない指定難病である。 我々は近年線維芽細胞にFOXA1, TP63, MYCL, KLF4の4遺伝子 (FTLK遺伝子) を導入すると、尿路上皮細胞に変えられる(ダイレクト・リプログラミング)ことを見出した。本研究の目的は、尿路上皮細胞が欠損している間質性膀胱炎モデルマウスを作成し、膀胱の線維芽細胞に遺伝子を直接導入し、体内で尿路上皮細胞 に変える方法(in vivo reprogramming)を用いた治療モデル実験を行い、膀胱機能の改善を検証するとともに、将来的な間質性膀胱炎の根本的治療の開発につなげることを目標とする。本年度はH2O2の膀胱内注入による間質性膀胱炎モデルマウスを作成し、1回排尿量の減少、排尿間隔の短縮を確認した。また、モデルマウスの膀胱組織を取り出し、HE染色を行い、尿路上皮細胞の剥離を確認した。現在マウス膀胱へウイルスベクターの導入方法について検討しており、ウイルスベクターの種類(レトロウイルスやレンチウイルス)、ウイルスの濃度、注入方法を変えて実験を行ったところ、膀胱の一部はGFPの蛍光を確認することができた。しかしながら漿膜層への感染であり、目的の粘膜下層の線維芽細胞への遺伝子導入が困難であったため、注入方法の検討が必要と考えられた。 また、ウイルスベクターに依存しない方法として、小分子化合物を用いたダイレクト・リプログラミングの手法も他の細胞種においては報告されており、luciferase assayを用いた化合物スクリーニングによる検索と小分子化合物での尿路上皮細胞への運命転換を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
間質性膀胱炎モデルマウス作成を行い、1回排尿量の減少や排尿間隔の短縮を認めたが、マウス膀胱の粘膜下層への遺伝子導入方法が確立していないため。 また、ウイルスベクターに依存しないダイレクト・リプログラミングを目標として、小分子化合物のスクリーニングを試みている。レポーター細胞の作成に向けてuroplakin promoterのDNA配列とnano luciferase遺伝子を組み込んだウイルスベクターを作成しているが、遺伝子変異が加わるなどの経過があり、スクリーニング時のレポーターとして機能するかどうかの検証も要するため、想定よりやや遅れて進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
化合物スクリーニングによる皮膚線維芽細胞から尿路上皮細胞への誘導に関わる因子の検索のため、uroplakinの発現に伴いnano luciferaseを共発現するレポーター細胞を作成する。具体的には既報で推定されているuroplakin promoter領域にnano luciferase配列を結合して作成したウイルスベクターを作成し、正常皮膚線維芽細胞(aHDF)あるいはcloningが可能な不死化線維芽細胞(aHDF-TERT)に遺伝子を導入する。小分子化合物の添加により尿路上皮への運命転換が起こった際にuroplakinの発現と同時にnano luciferaseを共発現することで、luciferase assayによる定量化を行う。 作成した細胞はスクリーニングに際して再現性の高いレポーター細胞として使用が可能か、FTLK遺伝子を導入し、nano luciferaseの発現の程度を確認する。
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