Project/Area Number |
21K09468
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 幸保 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (00508236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 昭史 京都大学, 医学研究科, 講師 (30535836)
奥宮 明日香 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (70893791)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | *インテグリン / S100タンパク / エクソソーム / 非分泌タンパク / 子宮内膜 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの胚着床過程におけるメカニズムについては未だすべてが解明されておらずエビデンスをもって臨床応用されている治療法もない。既報から子宮内膜由来のEVが胚着床や胚活性化に関与している可能性がある。以下の実験を計画している。①性成熟女性の子宮内分泌物中EVの分析②子宮内膜増殖期・分泌期における発現の差異をタンパク質量解析およびマイクロアレイ法により解析する。③マウスにおいても同様の候補因子の発現を確認。④候補因子においてin vitro(着床、浸潤実験)およびin vivo実験(候補因子のcKOマウス作成)を行う。EVの胚着床に寄与する因子を同定することで新たな胚着床のメカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの子宮内膜由来のEVは月経周期で変化し、着床期のEVには胚着床に関連するcargoが含まれていることから、子宮内膜由来のEVが胚着床に関与していることを証明するためにヒト子宮内洗浄液由来のEVの解析を行った。具体的には排卵期と着床期の子宮内洗浄液をそれぞれ8サンプル、10サンプル回収し、EVの分離はSEC法で行い、LC-MS/MS systemにより質量分析を行った上で、DIA法でタンパク分析を行った。排卵期、着床期それぞれ5サンプルを比較解析した。結果、全体のタンパク同定数は2209(排卵期2041、着床期1386)であった。PCA解析するとPC1(34%)で排卵期と着床期に分けることができた。次にそれぞれの発現変動タンパク(DEP)を解析すると、着床期でup-regulateするものは140、down-regulateするものは178であった。これらのタンパクをGO解析するとup-regulateしたタンパクのBiological Processには、cell migration、cell growth、adhesionや免疫関連のtermが抽出された。これらのtermには細胞表面接着因子であるIntegrinや炎症・免疫に関連するタンパク S100A8、S100A9が含まれていた。また、down-regulateしたタンパクでのBiological Processには、cell adhesion、cell migrationや免疫関連のtermが抽出され、細胞外マトリックスであるラミニンやコラーゲンが多く含まれていた。Cellular ComponentではUp-regulatedタンパクと同様にextracellular exosomeに関連するタンパク多く含まれていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
*今回注目されたタンパクにインテグリン、S100タンパクが含まれていたが、既報での解析結果と比較すると、既報では、integrin α1はEV以外を含む子宮内洗浄液や子宮内膜組織では同定されておらず、integrin β1については、子宮内洗浄液のEVでspecificに増加していることがわかった。S100A8、S100A9はともにEV以外を含む子宮内洗浄液では変化はなく、子宮内膜組織では着床期に有意に減少していた。EVでのみ増加することは、EVを介して子宮内膜のS100A8・S100A9が胚に作用する可能性はあるのではないかと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
*子宮内膜上皮細胞由来のEVが胚に対してpositiveに働くことを示す予定である。 具体的には十分量のEVを確保するためにはヒトの内膜上皮からは困難であるためcell lineにおける条件検討を行う。一方、胚側についてもcell lineやiPS細胞から誘導したcytotrophoblastなどを使った機能実験を予定している。
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