Project/Area Number |
21K09759
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梅山 広勝 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (40770334)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 恵美 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10431595)
丹野 寛大 東北大学, 医学系研究科, 講師 (10755664)
高木 尚之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30569471)
山口 賢次 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (70897892)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | プロタミン / 糖尿病性足潰瘍 / 創傷被覆材 / 抗菌作用 / 創傷治癒 / 細胞毒性 / エンドトキシン / 糖尿病性足壊疽 / 創傷治癒促進 |
Outline of Research at the Start |
糖尿病の重大な合併症の一つに糖尿病性足壊疽がある。糖尿病によって免疫力が低下し、通常治るであろう足の傷が治らず、進行してしまう病気である。 鮭の白子から抽出されるタンパク質であるプロタミンは、食品保存料として広く用いられている。また、医薬品としても血糖降下作用を延長させるものとして臨床応用されている安全性が高いタンパクである。 血糖降下作用を延長され、さらに感染に対して抗菌作用を有するプロタミンは、糖尿病性足壊疽に対して有効であると考えられる。 本研究ではプロタミンの創傷治癒促進作用に注目し、最終的に糖尿病性足壊疽に対する切り札としてプロタミン含有創傷被覆材の開発を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
サケ白子由来物質であるプロタミンの創傷治癒促進効果について検証した。サケの白子は廃棄資源であり、臨床的にはヘパリンの拮抗薬として静脈内注射用製剤としてすでに応用されている。しかし、創傷治癒分野における応用は未だなく、新規治療薬としての応用が期待されていた。 本研究では、in vitro予備実験でのプロタミンにおけるマウスマクロファージ刺激実験でプロタミンがサイトカインなどの放出を誘導する可能性が示唆され、創傷治癒と炎症に着目して創傷治癒を促進するかどうかについて検討してきた。培養細胞におけるプロタミン投与によるサイトカイン放出や細胞数の変化などについて詳細に検討した。その結果、マウスマクロファージのみならず、樹状細胞刺激においてもサイトカイン誘導への関与が示唆された。しかし、提供されたプロタミン製剤内のリポポリサッカライドが関与している可能性があり、ポリミキシンB併用によるエンドトキシン不活化実験にてその効果を検討した。その結果、プロタミン単独での炎症誘導は認められず、含有物質による治癒促進である可能性が示唆された。 プロタミンは医薬品の他、食品保存料としてすでに実用化されており、安全性は高いものである。創部への抗菌作用も期待されるが、治癒の促進に関しては単独の効果は得られなかったため、治癒促進物質としての有効性は低いと判断した。今後、抗菌性に着目した新たな製剤の開発の糸口を見つけたいと考えている。
|