Project/Area Number |
21K09927
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
松本 典祥 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (80597948)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 英津子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (20432924)
吉本 尚平 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (70780188)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | 骨組織再生療法 / ホスファチジルセリンリポソーム / マクロファージ |
Outline of Research at the Start |
骨再生において、炎症と治癒過程におけるM1/M2マクロファージの分極バランスが注目されている。本研究では、修復性マクロファージの賦活化によるカップリング機構制御による新たな骨組織再生療法を目指し、(1) in vivo におけるPSリポソームによる M1/M2マクロファージの動態と骨形成作用の連関を検証し、(2) その分子基盤として RANKL 逆シグナルを介した骨芽細胞の分化促進機構を解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では修復性マクロファージの賦活化によるカップリング機能制御を介した新たな骨組織再生療法を目指している。このため、(1)in vivoにおけるPSリポソームによるM1/M2マクロファージの動態と骨形成作用の連関検証、(2)その分子基盤としてRANKL逆シグナルを介した骨芽細胞の分化促進機構解明を目的としている。 これを検討するため、10週齢ラットを用いて頭蓋骨欠損モデルを作成し、骨欠損部に①PSリポソームおよび足場材としての生体活性化ガラス(Bioactive glass; 以下BAG)の填入、②PSリポソームの填入、③BAGの填入、④骨欠損部に何も填入しない対照の4種類のモデルを作成することを計画した。処置後は2-8週後に頭蓋骨標本を採取し、経時的な骨形成状況をマイクロCTにより検証する。これまでに、③BAG填入群、④対照群のモデルを作製した。また、PSリポソームを外部企業に委託して作製し、①PSリポソームおよびBAGの填入群、②PSリポソーム填入群のモデルを作製している。これらの標本に対し、HE染色、マクロファージのマーカーであるED1染色、M1マクロファージのマーカーであるIL-1β、TNF-α、M2マクロファージのマーカーであるIL-10、アルギナーゼ-1、骨細胞のマーカーであるRunx2、BSPの免疫染色を行う予定である。 細胞実験ではヒトマクロファージ様細胞株U-937細胞を用いて、LPS (50, 100 ng/ml)、PSリポソーム (50, 100μM)添加による細胞増殖への影響、至適濃度について検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験モデルの作製、細胞実験はおおむね順調に進展している。 前年度において、実験に遅れが出る原因となっていたPSリポソームの調達手段の確立についても、外部企業へ作製を委託することで解決しており、これまでに、動物実験ではラット頭蓋こと欠損モデルのうち、PSリポソームを骨欠損部に填入した群とPSリポソームおよびBAGを骨欠損部に埋入した群の8週齢モデルの作製を終了している。 細胞実験では、ヒトマクロファージ様細胞株U-937細胞を用いてLPS 、PSリポソーム 添加による細胞増殖への影響、至適濃度について検討した。その結果、コントロールと比較して、LPS添加により細胞数が増加傾向を示し、50 ng/ml LPS と比較して、100 ng/ml LPSがより増加傾向を認めた。一方、PSリポソーム添加により、細胞数はさらに増加する傾向を認めたものの、PSリポソームの濃度の差による細胞増殖の有意差は認められなかった現在、同実験で回収している上清を用いて、M1マクロファージマーカーIL-6、TNF-αのELISAを実施している。以上のことから、LPSおよびPSリポソームに細胞毒性は認められず、これまでに同細胞で論文報告のある100 ng/ml LPSを使用した実験を実施していく予定としている。現在、同実験で回収している上清を用いて、M1マクロファージマーカーIL-6、TNF-αのELISAを実施している。
|
Strategy for Future Research Activity |
動物実験では、引き続きラット頭蓋骨欠損モデルを作製し、PSリポソームを埋入した群とPSリポソームおよびBAGを埋入した群の2週齢、4週齢モデルを作製し、経時的な骨形成状態についてマイクロCTを用いて検証するとともに、組織標本作成と各種の免疫染色を進めていく。 細胞実験では、U-937細胞におけるLPSおよびPSリポソームの至適濃度を検討したため、今後LPS、PSリポソーム添加によるM1/M2マクロファージ分化関連マーカーの遺伝子発現変動について、mRNA、分泌タンパク質の解析を実施する。
|