金属積層造形による内部ラティス構造が部分床義歯フレームワークの特性に及ぼす影響
Project/Area Number |
21K09987
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
山下 秀一郎 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (80242212)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 金属積層造形 / 内部構造 / 部分床義歯 / フレームワーク / 機械的特性 |
Outline of Research at the Start |
近年の3Dプリンター技術の進歩に伴い、金属粉末をレーザーで積層する方法(SLS)により部分床義歯メタルフレームワークを製作することが可能となった。SLS技術の台頭により、造形時に部位特異的に微細な内部構造(ラティス構造)を付与することで、同一素材であるにも関わらず用途に応じた物性値の制御が可能となった。この技術をフレームワークの製作に適用することが本研究の最も独創的な点である。本技術は、今後増加が予測される残存歯とインプラントとが混在した口腔内環境において、被圧変位量の差を適切に補償した部分床義歯を設計するための福音となる新たな一歩である。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:金属粉末をレーザーにて積層する方法(SLS)で製作したCo-Cr合金は,複雑な形状や内部構造を付与することを可能としている.そこで本研究では,部分床義歯のフレームワークの構成要素に最適な構造特性を付与することを目的として,SLSで付与した内部構造がCo-Cr合金の機械的特性に及ぼす影響を検討することとした. 研究方法:円柱状ダンベル型試験片の3Dデータを,ISO22674: 2016に基づき設計した.設計データより,Casting,Milling,SLS充実型,SLS中空型の4条件で試験片を製作した.SLS中空型は,試験片の平行部の長軸方向に六角柱の中空構造を付与した.マイクロCTを用いて内部構造の観察を行ったのち,万能材料試験機を用いて引張試験を行い,弾性率,最大引張強さ,0.2%耐力,伸び率を測定した.その後,破断面の観察を走査電子顕微鏡で行った. 研究成績および考察:弾性率に関しては,4条件間で有意差は認められなかったが,SLS中空型では最も小さな値を示し,内部構造の付与により弾性率は減少することが判明した,最大引張強さと0.2%耐力に関しては,SLS中空型をCastingおよびMillingと比較すると,最大引張強さにおいてMillingと近似した値であったが,0.2%耐力では高い値を示した. しかし,SLS充実型ほどは高い値を示していないことからSLS中空型ではSLS充実型で見られた機械的強度や耐力が,同等ではないがあるレベルまでは達成できたことが示唆された. 伸び率に関しては,SLS中空型とSLS充実型とは近似した値を示し,内部構造の有無は延性に対して影響を与えていないことが推察された. 結論:SLSで内部構造を付与したことにより,高強度かつ最適な構造特性を有する部分床義歯のフレームワークを設計できる可能性が示唆された.
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Report
(3 results)
Research Products
(35 results)