意識的な記憶検索が創造的思考を阻害する認知的メカニズムの解明
Project/Area Number |
21K13700
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西田 勇樹 立命館大学, BKC社系研究機構, 専門研究員 (70844306)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 洞察問題解決 / 創造性 / ワーキングメモリ / 洞察問題 / 記憶 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,発想の転換が必要な問題解決(洞察問題解決)においてアイデアを生み出さないようにしようとする抑制のしくみがあることを,実験心理学的アプローチで明らかにすることである。 1年目は,記憶容量の個人差によってアイデアの抑制が予測されるか検討する。 2年目は,アイデアを生み出すことが抑制を受けることで洞察問題の成績が下がるという因果関係を明らかにする。 3年目は,アイデアの抑制がおきる過程が,洞察問題解決で固有か明らかにする。 各研究で行われる実験は,実験室実験とWeb上で実施されるオンライン実験を柔軟に切り替えて実施する予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は洞察問題解決における意識的な記憶検索の影響について検討するものである。洞察問題解決を解く問題解決者は,誤った解の方向性に固着してしまい,それによって解決が困難になる。我々の過去の研究は,洞察問題を解いている参加者に画面に呈示された映像の中に問題のヒントが表示されていたことを伝えると,問題解決の成績が低下することを示した(教示の低下効果)。本研究では,教示の低下効果のメカニズムを検討することを目的に3つのオンライン実験を実施した。教示の低下効果は呈示された映像の記憶を検索しようとする認知過程によって起きると考え,ワーキングメモリとの関連性を検討した。3つのオンライン実験の結果,教示の低下効果を再現することはできなかった。またワーキングメモリとの関連性も認められなかった。過去に得られた結果も合わせて考えると,教示の低下効果は,参加者が他者(実験者)からの評価を過剰に意識してしまう(評価懸念)あまりに起きたと考えられる。この結果を東北大学で開かれた電子情報通信学会ヒューマン情報処理研究会で成果を発表した。 また,洞察問題解決では答えの知識が解答に影響するため,参加者に繰り返し出題することが困難である。そこで繰り返し洞察問題解決の測定が可能な問題,遠隔連想課題(remote associates test; 以下,RAT)の日本語版を過去に作成した。本課題の一環として,RATの洞察問題としての妥当性を検討した論文を執筆し,受理された。この論文での主張は,日本語版RATのパフォーマンスは洞察問題解決における典型的誤答から逸脱する能力と関連すること,そして,洞察問題を解決する能力は必ずしも一般化できるものではないということである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
意識的記憶の検索による洞察問題解決の阻害は実験で再現することはできなかった。しかし,複数のオンライン実験を通してどの方向性に舵を切るべきか明確になった。具体的には,評価懸念を意識させるような実験によって教示の低下効果を再現できるのではないかと考えている。また新しい洞察課題の議論を通して,洞察課題(RAT)の活用について示唆を得ることもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,参加者の評価懸念に着目しつつ,教示の低下効果について検討する。参加者が実験者からの評価を懸念するのと同時に,思い出すよう教示を受けることで,自身の問題解決行動を過剰に意識してしまうあまり,新しい発想の転換に至ることができなかったと考えられる。今後は,参加者の問題解決行動が他者から評価されているように思わせる状況を設計し,実験を実施する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)
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[Presentation] When handwritten characters improve memory: An examination of moderators of the disfluency effect2021
Author(s)
Nishida, Y., Hattori, M., Kuroda, T., Ono, I., Kobayashi, T., Koba, R., & Kagami, Y.
Organizer
32nd International Congress of Psychology
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Int'l Joint Research