Estimation of sound speed distribution in vivo for improvement of ultrasonic image quality and quantitative diagnosis of fatty liver disease
Project/Area Number |
21K14166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 21030:Measurement engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森 翔平 東北大学, 工学研究科, 助教 (50815149)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 医用超音波 / 音速 / 肝臓 / 超音波 / 医用超音波画像 / 脂肪肝 |
Outline of Research at the Start |
超音波画像診断装置はリアルタイム性・低侵襲性・簡便性の点から様々な疾患の診断が可能な装置であるが,汎用の診断装置では,生体内の断層像を形成する際に仮定音速を用いているため,断層像の画質が劣化してしまう。本研究では,生体内の音速分布を推定することで,断層像の画質を向上させるとともに,肝臓内の音速分布を推定することによる脂肪肝の定量診断法を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
超音波画像診断装置はリアルタイム性・低侵襲性・簡便性の観点から様々な疾患の診断が可能な装置である。超音波を用いて生体内の断層像を形成するためには生体内の音速の情報が必要である。本研究では,生体内の音速分布を推定することで断層像の画質を向上させるとともに,肝臓内の音速分布推定による脂肪肝の定量評価法を開発することを目的とする。 2022年度は,肝臓内の音速推定に利用できる血管の条件について検討した。これまでに開発した手法により,超音波プローブが血管の長軸方向に対して垂直な短軸面を計測できていれば,血管径の影響を受けずに超音波伝播媒質内の音速を推定できるようになった。しかし,血管の短軸面に対して超音波プローブが回転している場合の影響については検討されていなかった。 そこで,血管の短軸面に対する超音波プローブ回転角の音速推定への影響を実験的に検証した。その結果,回転角が大きくなるほど音速推定誤差が大きくなることが明らかになった。さらに,回転角が大きくなると超音波プローブで受信した素子信号の振幅特性が変化すること,この変化は回転角に対して一定の傾向を示すことが明らかになり,血管短軸面に対する超音波プローブの回転角が未知の状況でも,受信素子信号の振幅特性に基づき,回転角に起因して音速が誤推定される条件を判定できる見通しを得た。実際の生体内計測において,2次元断層像のみから回転角を計測することは困難であり,そのような状況でも適用できる本成果は,肝臓内音速の高精度推定の実現に向けた重要な成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度の当初の研究計画では,皮膚と肝臓の間に存在する皮下組織や脂肪,筋肉などの音響特性が不均質な領域が音速推定に与える影響について検討する予定であった。しかし,検討を進める中で,肝臓内の高精度な音速推定を実現するためには,血管短軸面に対して超音波プローブが回転していることで音速誤推定が生じる条件を判定し除外する必要があることが明らかになった。そこで,2022年度は,この課題について実験的に検証し,受信素子信号の特性のみに基づき,血管短軸面に対して超音波プローブが回転することで音速が誤推定される条件を判定する手法を開発した。超音波を用いた生体内の音速推定において,基本的には生体内の音速の真値の情報を知ることは出来ないため,推定音速に誤差が生じていたとしても,その誤差の有無を判断することは困難である。また,音速誤推定の要因となる,血管短軸面に対する超音波プローブの回転角についても,2次元断層像のみから回転角を計測することは困難である。こうした課題に対し,計測可能な受信素子信号の特性のみに基づき,音速が誤推定される条件を判定することを可能にした本成果は,肝臓内音速の高精度推定の実現に向けた重要な成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は,2021・2022年度に開発した手法に基づき,肝臓内音速分布を高精度に推定する手法を開発する。肝臓内に存在する複数の血管に対して,これまでに開発した手法を適用することで,肝臓内音速分布を推定する。さらに,皮膚と肝臓の間に存在する皮下組織や脂肪,筋肉などの音響特性が不均質な領域が音速推定に与える影響について検証し,その影響を補正する手法を開発することで,肝臓内の高精度な音速分布推定を実現する。さらに,健常肝と脂肪肝を模擬したファントムをそれぞれ作製し,提案する音速分布推定法に基づく脂肪肝の定量評価の実現に向けて検討を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)