Elucidation of the mechanism of female-specific anorectic effect of the microbial-derived isoflavone metabolite S-Equol
Project/Area Number |
21K14805
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
藤谷 美菜 愛媛大学, 農学研究科, 講師 (70737402)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | equol / isoflavone / glucuronide / female-specific effect / 大豆イソフラボン / エコール / 食欲 / 抱合体 / 胃排出 / urocortin / obestatin / des-acyl ghrelin / 胃内容排出 / 腸肝循環 |
Outline of Research at the Start |
大豆イソフラボン・ダイゼインまたはその腸内細菌代謝物エコールをラットに摂取させると、雌特異的に、胃が食物で満たされた状態からさらに食べようとするとき特異的に食欲が抑制される。この作用機構を解明するため、本研究では「大豆イソフラボン摂取によりラットで雌特異的に生成されるエコール抱合体が、腸肝循環しながら小腸で作用し、消化管ホルモン分泌の促進を介した満腹感の増大により飼料摂取量減少作用をもたらす」という仮説を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は、大豆イソフラボン・ダイゼインが卵巣の有無を問わず雌特異的に食欲を低下させ、その腸内細菌代謝産物エコール(EQL)が作用物質であることを発見した。先行研究から、EQLは体内では4’位グルクロン酸抱合体(EQL-4’-G)と7位硫酸抱合体(EQL-7-S)として大部分が腸肝循環中に存在すること、胆汁中EQL-4’-Gは卵巣の有無を問わず雌ラットではメジャーな抱合体であるが、雄ラットではほとんど存在しないことから、腸肝循環中のEQL-4’-Gが雌特異的な食欲抑制作用に関与すると推測している。EQL-4’-Gはラット肝臓UDP-グ ルクロン酸転移酵素2b1(Ugt2b1)によって合成されることが報告されているが、UDP-グルクロン酸転移酵素2b1(Ugt2b1)遺伝子発現量の雌雄差については不明であった。本研究では、Ugt2b1遺伝子発現と血中EQL抱合体濃度の雌雄差を明らかにすることを目的とし、雌雄SD系ラット(6週齢)をダイゼイン無添加または添加飼料(150 mg/kg 飼料)で2週間飼育し、肝臓Ugt2b1遺伝子発現と血中EQL抱合体濃度を測定したところ、肝臓Ugt2b1遺伝子発現は雌特異的に見られた。また、血中でも胆汁中と同様にEQL-4’-Gが雌特異的に存在していることが明らかとなった。肝臓でUgt2b1が雌特異的に発現していることが腸肝循環および体循環中でEQL-4’-Gが雌特異的に存在する原因であると推測された。ダイゼインの食欲抑制作用には雌特異的に存在するEQL-4’-Gが重要であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作用型エコール抱合体を特定するための研究は、エコール4’位グルクロン酸抱合体、7位硫酸抱合体を大量に入手するために時間を要し実施できなかった。しかし、2022年度の研究により、雌特異的にエコール4’位グルクロン酸抱合体が存在している原因として肝臓で雌特異的に発現しているUDP-グ ルクロン酸転移酵素2b1(Ugt2b1)の関与が示唆されたことから、作用型エコール抱合体を特定するためにこの酵素の発現や活性を制御するというアプローチも可能となったため、概ね順調に進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
エコール4’位グルクロン酸抱合体および7位硫酸抱合体を大量に入手する方法として酵素合成を考えていたが、これまでの研究で得られたラットの胆汁から分 取する方法についても検討を進めている。また、肝臓Ugt2b1の発現や活性を調節することで、エコール抱合体の存在比を変更できる可能性も考えられる。2023年度はこれらのいずれかの方法でエコールの作用型抱合体を特定する。 ダイゼイン摂取により視床下部ウロコルチン遺伝子発現が増加することが明らかになったが、視床下部ウロコルチンが食欲抑制作用に関与するのかは不明であるため、ダイゼイン摂取による飼料摂取量の減少が見られたラットにCRF2型受容体アンタゴニスト(astressin 2B)を脳室内カニューレより投与し、ダイゼイン摂取による食欲抑制作用が減弱または消失するのかを検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)