コロナ禍における東京都民の行動記録:予防行動と関連要因のパネル調査
Project/Area Number |
22K03179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
樋口 匡貴 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (60352093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 弘和 法政大学, 文学部, 教授 (30419460)
伊藤 拓 明治学院大学, 心理学部, 教授 (20412306)
中村 菜々子 中央大学, 文学部, 教授 (80350437)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 新型コロナウイルス感染症 / 予防行動 / 防護動機理論 / 規範焦点理論 / パネル調査 |
Outline of Research at the Start |
外出や対人接触の自粛といったCOVID-19への予防行動,およびその行動と関連すると考えられる認知的な変数について,パネル調査を継続的に実施する。認知的な変数として取り上げるのは防護動機理論および規範焦点理論における変数であり,新型コロナウイルスに対するリスク認知や,予防行動をすべきと認識している程度,周囲の人が予防行動を実行している程度に関する認識を含む。1年に5~6回の調査(2022年度は6回,2023年度と2024年度は5回を予定)を継続的に実施することにより,行動の推移およびその行動を規定する要因の検討が可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題における研究目的は,外出や対人接触の自粛といったCOVID-19への予防行動について,申請者らの研究チームでこれまでに行ってきたオンラインパ ネル調査(各波約1000名が対象,2020年4月より開始)をさらに継続することであった。 こういった目的に対して,2023年度では計3回にわたる調査を行った。全体における第16波となる調査を2023年5月14日に(有効回答者数1,097名),第17波を同年 8月27日に(同984名),第18波を同年12月17日に(同978名)行った。 本研究プロジェクト開始時の主要な行動変数は外出・対人接触の回避行動であったが,2023年5月のいわゆる”5類化”以降,外出・対人接触の回避についてはほとんど勧告されることも重要視されることも少なくなっている。事実,外出や対人接触を回避する行動は2023年5月時点では47.38ポイント(SD=28.70),8月では44.04ポイント(SD=29.01),12月では41.49ポイント(SD=27.95)と,昨年度までに比べてかなり低い値となっていた。 一方で現状として実行の程度に大きく個人間で分散が見られるのはマスク着用行動である。2023年3月の第15波調査では「外出の際には,常にマスクを着用した」に対する回答が89.99ポイント(SD=21.02)であったのに対し,23年5月では74.65ポイント(SD=33.83),23年8月では50.95ポイント(SD=39.66),23年12月では58.90ポイント(SD=39.26)となっていた。「個人の自由意志に委ねる」とされたマスク着用が,どのような認知的な変数と関連しているのかについて,より詳細に今後検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスをめぐる情勢は刻一刻と変わり続けており,それに対応するための時間が必要なことがあり,その結果として調査時期がコンスタントにいかないこともあった。ただし全体としてはおおむ計画通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスに関連したさまざまな行動勧告は現状としてほとんど行われなくなっており,社会的な注目を集めるものでもなくなっている。そのため,2024年度にはパネル調査の実施を1から2回程度にとどめ,収集したデータの解析を進めることに注力したい。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)