シングルセル解析からつなげる舌下免疫療法の作用機序の解明
Project/Area Number |
22K09739
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯沼 智久 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (00748361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 潔 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00707193)
栗田 惇也 千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (80867268)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 舌下免疫療法 / 花粉症 / アレルギー性鼻炎 / T細胞 / シングルセル |
Outline of Research at the Start |
アレルギー性鼻炎は、日本国民の約三分の一が罹患している国民病である。症状による仕事や学業の生産性低下への影響は大きく、抗原特異的舌下免疫療法に期待が寄せられている。そこで、舌下免疫療法の作用機序解明のため、施行患者の血液を用いてシングルセル解析を行った結果、抗原特異的なTh2細胞ではmusculin(MSC)という分子が発現することでTh2細胞の機能が抑制される可能性を見出した。本計画では、このMSCと各T細胞サブセットが、どのような変化をもたらし効果発現機序につながるのか、病態との関連を解明し、免疫療法のバイオマーカーの発見や投与法改良からアレルギー性鼻炎の克服へつなげたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
通年性アレルギー性鼻炎やスギ花粉症は日本国民の約三分の一が罹患している国民病であり、唯一の体質改善療法となる抗原特異的舌下免疫療法に期待が寄せられている。しかし、アレルギーや膠原病などの免疫系の疾患において、「寛解」の状態は特殊であるが、なぜ舌下免疫療法を行うことで根治となるのか作用機序が明らかでない。本研究では、この舌下免疫療法の作用機序の解明からアレルギー疾患の病態解明へとつなげていきたいと考えている。検体は舌下免疫療法施行前後のPBMCであり、スギ抗原で培養を行っている。検体数を増やして検討した結果、舌下免疫療法の効果の有無で比較が可能であった。すると、以前より我々が提唱している病因となり得るT細胞である“Pathogenic Th2細胞(Tpath2細胞)”が舌下免疫療法後に低下しており、機能の低下したTh2細胞が舌下免疫療法後には増加し、抑制性T細胞も増加していることが分かった。その作用機序に関しては機能的なTh2細胞がMusculin(MSC)という転写因子を発現することで、機能が抑制されているTh2細胞へ変化する可能性を見出した。さらに機能が抑制されたTh2細胞が、炎症を抑制するTreg細胞へと分化する可能性をtrajectory解析によって見出した。レパトアで比較しても、舌下免疫療法前後で同様のレパートリーを示す細胞集団を解析していると思われ、スギ花粉特異的な細胞集団を観察している可能性が高いと思われた。さらにスギ花粉症の感作未発症者においてMSCの発現を解析したところ、感作未発症者においてMSCの発現が高い傾向が認められた。現在、研究計画3.であるアレルギー性鼻炎モデルマウスを用いた検証を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度はシングルセル解析の検体数を増やしてさらに解析を深く行うことができ、MSCという因子が重要なことがわかり、細胞の変化も観察できた。発症においてもMSCの変化が認められないか観察しているが、MSCの発現が下がることで症状発症の可能性もある。研究計画の2までは進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度以降は研究計画の3であった、アレルギー性鼻炎モデルマウスを使用し、MSCの変化を実験的にとらえることを考えている。多角的にとらえるために、好酸球性副鼻腔炎など他の上気道アレルギー疾患におけるMSCの関与を検討してみることも考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)