Project/Area Number |
22K15432
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
助田 葵 東京医科大学, 医学部, 助教 (60626315)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 胆道がん / 胆嚢がん / がんゲノム解析 / 前がん病変 / 多段階発がん / 膵がん / 病理診断 / 遺伝子変異 / 免疫組織化学 |
Outline of Research at the Start |
膵癌と胆道癌は極めて悪性度の高い癌であるが全身化学療法や手術前後の補助化学療法などの治療戦略は大きく異なる。病理診断は癌種の判定に大きな役割を担っているが、膵癌と胆道癌の組織形態は類似するため病理診断による両者の鑑別はしばしば困難である。網羅的なゲノム解析により膵癌と胆道癌の遺伝学的差異が明らかになってきたが、遺伝子情報を病理診断に役立てる試みはほとんどなされていない。本研究では膵癌と胆道癌が有する遺伝子情報と組織像を比較検討することで生検検体を用いた病理診断で両者の鑑別を可能にすることを目的とする。本研究の成果は難治癌である膵癌・胆道癌の適切な治療選択に大きな進歩を与えることが期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
膵癌と胆道癌は極めて悪性度の高い癌であるが全身化学療法や手術前後の補助化学療法などの治療戦略は大きく異なる。病理診断は癌種の判定に大きな役割を担っているが、膵癌と胆道癌の組織形態は類似するため病理診断による両者の鑑別はしばしば困難である。本研究では膵癌と胆道癌が有する遺伝子情報と組織像を比較検討することで病理診断で両者の鑑別を可能にすることを目的としている。本研究の成果は難治癌である膵癌・胆道癌の適切な治療選択に大きな進歩を与えることが期待される。 当該年度までに、自施設の病理診断記録から胆道癌と膵癌(各々約500症例)の外科切除症例を抽出した。胆道癌は発生部位によって異なる遺伝子異常を有することが知られているため、腫瘍の局在による胆道癌の分類(遠位胆管癌、肝門部領域胆管癌、肝内胆管癌、乳頭部癌、胆嚢癌)を行い、組織型など病理組織学的因子や年齢などの臨床病理学的因子を加えた症例データベースを構築した。その中から解析対象とする胆道癌症例の選択と解析を実施する病理組織標本の選択を行った。 申請当初は膵癌に頻度が高く検出される遺伝子異常について主にSanger法で解析を行う予定であったが、胆道癌の多岐にわたる遺伝子異常を検出するために次世代シーケンサーによる解析を行うことにした。当該年度には、前がん病変を含めたより詳細な遺伝子解析領域を選択するとともに次世代シーケンサーによる遺伝子変異解析を開始した。次年度も遺伝子変異解析を継続して、診断的に有用と考えられる膵癌との遺伝子異常の差異を同定する。また、同定した遺伝子異常に関連するタンパクについて、胆道癌と膵癌の病理診断による鑑別における免疫染色の有用性を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
申請時の予定よりも、所属施設の研究倫理審査や解析症例に選択に時間がかかったため。また、申請時の予定に加えて、前がん病変を検討対象に含めたより詳細な検討を、次世代シーケンサーを用いた網羅的遺伝子解析によって行うこととしたため。当該年度内の研究終了が困難になったため、次年度への延長申請を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に予定していた遺伝子解析を次年度に行う。解析検体と解析領域は選択済みであり、次年度に問題なく解析を遂行できる予定である。遺伝子解析結果をもとに診断的に有用な免疫染色法の開発を試みる。当該年度内の研究終了が困難になったため、次年度への延長申請を行った。
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