Project/Area Number |
22K16414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山田 倫子 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (70925247)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | イメグリミン / 消化管 / FDG-PET/MRI / 腸内細菌 / 短鎖脂肪酸 / PET/MRE / 腸内細菌叢 / GDF15 |
Outline of Research at the Start |
イメグリミンはメトホルミンの関連化合物のスクリーニング中に発見された経口血糖降下薬であり、両剤の分子構造には高い類似性がある。2型糖尿病患者を対象に、FDG-PET/MRIの画像解析を用いた後方視的検討により、メトホルミンが腸管内腔にグルコースを排泄するという新規の薬理作用を見いだした。一方、イメグリミンの消化管作用に関する報告はないが、我々は、消化管細胞に対する遺伝子発現誘導など、イメグリミンがメトホルミンに類似した消化管作用を持つ可能性のある成績を得た。本研究ではヒト及びマウスを対象とした検討を通じて、イメグリミンが、メトホルミンに類似する消化管への作用を有するか否かについて明らかとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
新規経口血糖降下薬であるイメグリミンは、化学構造だけでなく、動物実験において単回投与後に誘導される遺伝子発現量においてもメトホルミンと類似している。申請者らはFDG-PET/MRI画像解析を行い、メトホルミンが消化管へのグルコース排泄を増強することを報告している。また、PET/MR Enterographyと数理モデル解析を組み合わせることで、グルコースの排泄速度を測定する方法も確立している。 本研究の第一の目的は、イメグリミンがメトホルミンと同様の作用があるかどうかを検討することである。被験者のエントリーは進んでおり、すでに5名の撮像が終了している。単純なPET画像の比較において、メトホルミン服用者よりも少ないものの、イメグリミン服用者において消化管へのFDGの集積が認められる印象である。放射線科医の協力を得て、MR-Enterographyの画像解析から、グルコース排泄速度の定量化に進む予定である。 第二の目的は糞便サンプルの解析である。5名のサンプル収集は終わっており、腸内グルコース排泄が腸内細菌やメディエーターに及ぼす影響を共同研究施設で解析する予定である。ただし、他の研究のサンプルと一緒に発送することとなっており、現在は待機している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
サンプルの収集は進んでいる。解析にあたり、共同研究者らの都合で少し遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
イメグリミンにおけるグルコース排泄増強効果は、その速度を定量的に評価しメトホルミンと比較する必要がある。また、イメグリミンが腸内細菌に影響を及ぼすのか、その効果が血糖改善と相関するのかなどを今後検討していく予定である。 一方、マウスを用いて、メトホルミンもしくはイメグリミンを飲水中投与し、十二指腸、小腸近位、小腸遠位、大腸を摘出し、各臓器サンプルにおけるRNAシークエンス解析を行う。得られたデータを用いた主成分分析およびヒートマップ解析から、両薬剤の作用の類似性を評価すると同時に、両薬剤による遺伝子発現量が異なる遺伝子群を抽出し、それら遺伝子の機能解析やパスウェイ解析を行うことで、両薬剤の作用の相違点についても検討を進める予定である。
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