Project/Area Number |
22K18083
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
藤原 麻有 京都橘大学, 健康科学部, 専任講師 (80828327)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ワンヘルス / 基質特異性拡張型βラクタマーゼ / 薬剤耐性菌 / 水圏環境 / One Health / 自然環境 / 公衆衛生 / 環境水 |
Outline of Research at the Start |
近年、薬剤耐性菌が増加傾向にあり、2050年には薬剤耐性菌感染症による死亡者数が1,000万人に達すると危惧されている。薬剤耐性菌はヒトだけでなく、自然環境からも検出されているが、その伝播経路については十分な見解が得られていない。本研究では、国内での検出率増加が問題となっている基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生菌に焦点を当て、自然環境中にどれほど拡散されているのかを調査する。また、臨床分離株との相同性を調査し、関連性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、ヒトと動物の健康と環境の健全性を一つと捉え, 一体的に課題を解決する取り組み(One Health)が進められている.本研究では,自然環境を対象として国内での分離率が増加している基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生菌の拡散状況を調査している. これまでに複数の採取地点より対象とする菌が分離されている.これらが一時的な流入か定着かを明らかにするため,経年調査として昨年度に引き続き今年度もヒト生活圏にある遊水域を対象にサンプル採取を行ってきた.分離菌株に対して系統発生分類,multi-locus sequence typing,病原性関連遺伝子の保有状況,プラスミド上の耐性遺伝子や接合伝達遺伝子群の有無を調査した結果,ESBL遺伝子型およびプラスミド型においては,これまで臨床分離株で報告されている国内の傾向と類似していた. また,環境から分離された菌株は複数の病原性関連遺伝子を保有しており,その発現量は発育条件(温度, pH, 栄養)により変化することが分かった.自然環境に拡散する薬剤耐性菌は,様々な環境因子に影響を受けることで,発育そのものや代謝機構に変化が生じると考えられた.次年度は臨床分離株についても解析し,これまでに得た環境分離株との相同性を調査していく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
経年調査を目的として環境サンプルの採取を継続して行っているが対象とする耐性菌の分離率は低い状況にある.一方で,次年度の計画である臨床分離株との相同性についてはすでに検討に着手できているため,おおむね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
3年目は2年目に引き続いて,採取した環境分離株の分析を進める.さらに臨床分離株を性状解析し,これまでに得られた環境分離株との相同性を評価する.
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