エンドファイト-バクテリア共生系がイチゴの花芽形成を促進する
Project/Area Number |
22K19164
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 39:Agricultural and environmental biology and related fields
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
成澤 才彦 茨城大学, 農学部, 教授 (90431650)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒倉 健 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10650898)
西澤 智康 茨城大学, 農学部, 教授 (40722111)
|
Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
|
Keywords | エンドファイト / 花芽形成誘導 / 共生 / 親和性バクテリア / 土着微生物 / イチゴ |
Outline of Research at the Start |
『有用微生物であるDSEがイチゴの花芽形成を誘導する』この新知見を1)植物側から遺伝子レベルで解析・確認し、さらに同効果を向上・安定させ圃場での持続可能な生産につなげる為、2)他の微生物との相互作用を解明する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
1. DSEによるイチゴ花芽形成促進機構の解析:イチゴモデル植物である2倍体野生種イチゴFragaria vescaのランナー苗に対し、育苗段階でDSE (Cladophialophora chaetospira SK51)を施用し、22℃,16時間日長の花芽非誘導条件下で栽培を行った。対照としてDSE無施用のランナー苗を同様の条件および花芽誘導条件である15℃,8時間日長で栽培を行い、花芽分化、根・茎頂・葉を2週おきにサンプリングし、RNA抽出をした後時系列トランスクリプトーム解析を行った。その結果,根では、花成を直接的に制御している遺伝子群の発現変動は認められなかった。一方、細菌の感染により発現が誘導されるWRKY41, および根におけるリンの取り込みに関与し、かつ花成を促進するという報告が存在するWRKY75のホモログはDSEによって根および茎頂での発現が誘導されることが明らかとなった。最近、これらの遺伝子が花成を誘導することが明らかとされている。詳細は不明であるが、以上より、DSEの接種によりこれらの遺伝子が全身で発現し花成誘導に関与した可能性が示唆された。 2. DSE-バクテリア間相互作用の解明と育苗への利用:前年度までに供試植物としてダイズ、DSEはC. chaetospira SK51を供試し、バクテリアは、ダイズ根粒菌であるBradyrhizobium japonicum を供試した結果、DSEおよびその親和性バクテリアを供接種することで、対照区に比較して根粒の形成数およびダイズ苗の生育が有意に促進されることを明らかにした。そこで、本年度は、そのメカニズムを植物側の遺伝子解析より解明したところ、根粒形成および生育を促進するのは、DSEが植物根部にフロボノイド等の代謝物質の産生を上昇させることがメカニズムであることが推定された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)