| Project/Area Number |
23H00001
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
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| Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長田 年弘 筑波大学, 芸術系(名誉教授), 名誉教授 (10294472)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 咲子 新潟大学, 人文社会科学系人文科学系列, 教授 (00641101)
小堀 馨子 帝京科学大学, 総合教育センター, 教授 (00755811)
師尾 晶子 立教大学, 文学部, 特任教授 (10296329)
小松 誠 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 特任研究員 (21022211)
小石 絵美 東京都立大学, 大学教育センター, 准教授 (40980248)
中村 るい 東海大学, 文化社会学部, 教授 (50535276)
仏山 輝美 筑波大学, 芸術系, 教授 (70315274)
大原 央聡 筑波大学, 芸術系, 教授 (80361327)
齊藤 貴弘 愛媛大学, 法文学部, 教授 (80735291)
阿部 拓児 京都府立大学, 文学部, 准教授 (90631440)
坂田 道生 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (91000355)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2026)
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| Budget Amount *help |
¥38,090,000 (Direct Cost: ¥29,300,000、Indirect Cost: ¥8,790,000)
Fiscal Year 2026: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2025: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2024: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
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| Keywords | パルテノン / ギリシア美術 / ギリシア神話 / ギリシア宗教 / ペルシア戦争 / ギリシア彫刻 |
| Outline of Research at the Start |
パルテノン神殿を、「民主政の象徴」と見なし、西洋文明のアイデンティティを想定する旧来の解釈に対して、パラダイムの再検討を提起することが本課題の目的である。とりわけ、ギリシア美術研究においては、一般に、オリエント美術との共通性が看過される傾向がある。アテナイ人によるオリエントとペルシア戦争を巡る言説を、より正確に記述し、ペルシア戦争記念碑の建造においては、一般に、より現実的な外交と説得が目論まれていたこと、そして、パルテノン装飾も例外ではなかったことを明らかにする。
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| Outline of Annual Research Achievements |
パルテノン神殿に関する近年の欧米の研究は、この神殿の装飾を、ペルシア専制と対比される古典期ギリシア民主政下の市民の誇らかな自己表現であったと解釈する。これに対し、本課題は、パルテノン神殿彫刻はむしろ、アテナイとデロス同盟諸国の共通の祭祀と神話を表現し、アテナイによる同盟支配を正当化する役割を果たしたことを提言し再解釈を試みる。美術史、歴史、制作学の共同調査を実施し、神殿の造営目的に言及する。2025年度は、研究実施計画に従い、右記の研究を実施した。①2024年6月21日、7月20日、8月10日、2025年1月25日、3月23日に、研究例会を開催し、研究代表と分担者、協力者による研究成果報告を実施した。例会は、共通論題を設定し、副題目「古代ギリシア・ローマと東方文明」として研究発表を行った。②2024年9月に、関連作例の残存するエジプトおよびヨルダンの遺跡および博物館において10日間の共同調査を実施した。研究例会(6/21, 7/20, 8/10)において問題点を共有した。③11月30日に、早稲田大学において、新アクロポリス博物館学芸員Raphael Jacob博士および坂田道生を登壇者とする、パルテノン神殿破風彫刻に関するセミナーを実施した。新アクロポリス博物館学芸員Eirini Karra博士も討議に参加し、制作学の観点を加えて古代彫刻の復元に関して討議を行った。④11月30日に、早稲田大学において、田中咲子、Raphael Jacob博士を登壇者とする講演会を実施。社会還元のために一般公開とした。⑤2025年3月23日の研究例会においては、ペルセポリス出土の古代ギリシア彫像に関して特別研究発表会を開催した。パルテノン神殿建造時のギリシアとペルシア帝国の接触について、また、11/30講演会と同様に石材を中心とする制作学について討議を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①において、特に古代ギリシア・ローマと東方文明の美術と歴史的背景について討議を行った。発表題目は、長田年弘「エジプト墓像とクーロス、コレ―像」、肥後時尚「葬送文学にみる古代エジプト人の冥界観」(6/21), 小石絵美「東地中海世界の怪物モチーフにみる共通性」、福本薫「東方化様式期のアッティカにおける獅子の表現について」、坂田道生「古代ローマの軍艦図像表現に関する一考察」、篠塚千恵子「ペトラの磨崖建築浮き彫りとポンペイ壁面装飾」(7/20)、小堀馨子「楽園像」、阿部拓児「私的古代エジプト研究史とダレイオスの彫像」、齋藤貴弘「古典期アテナイにおける異国神崇拝・受容について」、(8/10)、師尾晶子「アテナイ帝国の統治システム」、瀧本みわ「北アフリカのキリスト教墓碑モザイクにおける被葬者像と「楽園」の表現」(1/25)、田中咲子「沈思のペネロペ像解釈試論」、阿部拓児「≪ペネロペ≫像とペルセポリスの宝物庫」、篠塚千惠子「≪ペルセポリスのペネロペ≫研究事始め」(3/23)。②において、エジプト共和国等の遺跡、博物館の調査によって、パルテノン神殿装飾の再解釈のための問題点共有を進めた。③において、制作学の観点を加えて共同研究を進めた。発表題目は、坂田道生「トラヤヌス記念柱浮彫りに見られる女性、子供、老人表現」、Raphael Jacob「Fragments of the Parthenon’s pediments」。④において、古代彫刻の石材、彩色、技法その他に着目し検討を行った。発表題目は、田中咲子「パロスの採石場と古代パロス彫刻」、Raphael Jacob「ギリシア彫刻の復元-技法 彩色 奉納 etc-」。⑤において、古代ギリシアからペルシア帝国に略奪ないし贈与によって移動した彫像(テヘラン国立考古博)について討議を行い、古代神話の政治的メッセージについて検討した。
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| Strategy for Future Research Activity |
2025年度の事業として、右記を計画している。①パルテノン彫刻に関する研究例会を開催し、神殿造営目的と附属彫刻の美術史的な解釈について発表と討議を行う。②トルコ共和国ないし他国の美術館等において、パルテノン彫刻および関連作品(ペルシア戦争奉納記念物その他)に関する調査を行う。現地において、必要に応じて研究例会を実施する。時期は夏季(9月)を予定している。③海外招聘者の講演、 歴史班と美術史班の合同の研究例会を実施。④制作班の活動として、制作者の観点によるパルテノン彫刻研究例会を実施する。特に、中村義孝研究協力者によって制作した石膏模刻フリーズ浮彫について検討を進める。また、前回科研(令和3年)によって制作を進めた立体復元のモデルへのデータ変換について討議を進める予定である。 これら①から④の活動によって、パルテノン神殿装飾に影響したと思われる奉納記念物群に注目し、神殿彫刻とペルシア戦争の戦勝記念奉納物との比較検討を行う。美術史学と歴史学の共同調査により、欧米の価値観から離れた視点から解釈基盤を問い、日本隊独自の成果として発表する。美術史班(長田、小石、坂田、田中、中村る)は、パルテノン彫刻の図像と様式の分析を、歴史班(小堀、師尾、齋藤、阿部)は、神殿装飾および奉納記念物の碑文等の文字資料の分析を中心に行う。制作班(大原、仏山)は、パルテノン彫刻の制作過程と造形について分析を行う。研究例会を情報交換と集約の場とする。研究会は可能な限り公開とし、共同研究の社会還元の一部とする。
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