Project/Area Number |
23H05396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
4110:Information science, computer engineering, human informaticsand, applied informatics related fields
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Research Institution | 海城中学高等学校 |
Principal Investigator |
Shibayama Taro 海城中学高等学校, 数学科専任教諭
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
Fiscal Year 2023: ¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
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Keywords | 量子誤り訂正 / 挿入/削除符号 / 単一挿入誤り |
Outline of Research at the Start |
量子誤り訂正符号は、量子コンピュータの実用化に不可欠な理論の一つであり、1990年代から多くの研究がされてきた。しかし2020年以降、ユニタリ行列で記述できないような、従来型ではない挿入/削除誤りに対する量子符号が注目されるようになった。これにより、新しいタイプの次世代ストレージへの応用や、従来型の量子符号理論の深化の可能性が指摘されている。本研究では、量子挿入/削除誤りの性質を明らかにすることによって、まだ知られていない新たな符号を構成し、量子情報理論の発展に寄与することを目指す。
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Outline of Final Research Achievements |
本研究では、既に知られていた4量子ビット挿入誤り訂正符号に対して新しい複号アルゴリズムを与えることで、その一般化を行い、まだ知られていない新たな挿入符号族を構成することに成功した。これらの符号はそれまで単一量子削除誤り訂正符号として知られており、本研究によって単一量子挿入誤りに対しても訂正可能であることが判明した。 さらに、ここで提案した新しい復号アルゴリズムをさらに一般化することで、量子挿入/削除誤りを訂正するための手続きを一般的に書き下すことが可能であることを示した。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
古典論における挿入/削除誤り訂正符号は1960年代から研究されており、特に挿入符号と削除符号の同値性が示されている。これに対し、量子論において同等の性質が成り立つかどうかは現在までに示されていない問題である。本研究では、既に知られている削除符号族に対して、挿入誤りに対する復号可能性を示した。この復号アルゴリズムの構成をさらに一般化することも可能であり、量子論における挿入符号と削除符号の同値性の問題に対する解決の糸口につながる可能性を示唆している。
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