正常な前立腺上皮細胞分化過程における骨形成因子、アンドロゲンシグナルの機能解析
Project/Area Number |
24791667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
大森 晶子 和歌山県立医科大学, 先端医学研究所, 特別研究員 (50613535)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 前立腺 / 上皮細胞分化 / Bmpシグナル / Nkx3.1 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
前立腺癌の発症率は、高齢化や食生活の変化とともに近年日本でも増加傾向にある。このため異常な細胞の増殖や分化を伴う癌疾患の発症/進行メカニズム解明が急務となっている。本研究は癌メカニズム解明のための基盤研究として、正常な上皮細胞分化/制御のメカニズムの解明を目指した。器官発生過程を制御する細胞増殖因子の一つに骨形成因子として知られるBone morphogenetic protein (Bmp)がある。
本研究にてBmp シグナル下流因子(Smad1/5/8)が発生段階に応じて、前立腺上皮細胞において活性化されること、さらに上皮細胞特異的Bmp1型受容体a (Bmpr1a)ノックアウトマウス前立腺では、発芽、分岐、成熟期を追った詳細なマーカー解析により、上皮細胞の分化異常と過形成、さらに分泌機能の低下が誘導されていた。これらの結果は、上皮性Bmpシグナルが前立腺上皮細胞分化に必須な機能を果たすことを示唆する。またこのBmpシグナルによる上皮細胞分化の制御は、種間で保存されたホメオボックス遺伝子Nkx3.1を介して行われる可能性を見出した。これまでNkx3.1は前立腺特異的な癌抑制遺伝子であり、アンドロゲンの代表的な標的因子とされていたが、その他の発現制御因子については明らかになっていなかった。
DNAマイクロアレイ、マウス組織を用いたクロマチン免疫沈降、アンドロゲン非依存性の前立腺細胞株でのLuciferase assayを行い、Smad1/5/8が、マウスNkx3.1の発現を制御するとされるエンハンサー領域に結合する可能性を示した。本研究により、Bmpシグナルが前立腺上皮細胞分化に必須であること、さらに前立腺特異的な癌抑制遺伝子Nkx3.1が、ホルモン非依存的に細胞増殖因子(Bmp)によって制御される可能性を示唆した。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)