経年的学生脂質測定からみた青年期脂質異常の実態把握と対策 -生涯健康における位置づけ-
Project/Area Number |
62480471
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
公衆衛生学
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小路 敏彦 長崎大学, 保健管理センター, 所長教授 (20039811)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯川 幸一 長崎大学, 保健管理センター, 助教授 (80081214)
石井 伸子 長崎大学, 保健管理センター, 助教授(内科) (20088868)
宮原 昭二郎 長崎大学, 水産学部, 教授(水産化学) (60039708)
|
Project Period (FY) |
1987 – 1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1988: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | 高脂血症 / 定期健診 / 大学生 / 皮下脂肪厚 / プロブコール・パントシン療法 |
Research Abstract |
昭和63年度の1年次生1579名について、62年度同様、血清脂質(総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)、肝機能(GOT、GPT)の検査を行い、肥満度、皮下脂肪厚(皮脂厚)その他一般健診の成績と対比した。受検者1165名(男子733名、女子432名)の成績では、総コレステロール、HDLコレステロールの平均値は女子がそれぞれ15mg、8mg高値を示したのに対し、中性脂肪は男子が高値であった。各脂質の異常率は、総コレステロール(>200mg/dl)13.2%、HDLコレステロール(<40mg/dl)5.0%、中性脂肪(>150mg/dl)5.1%で、総コレステロールは女子が2.6倍の、HDLコレステロールと中性脂肪は男子が3.6および4.4倍の高率で、62年度の成績とほぼ同様の結果が得られた。これまでの健康結果からこれら脂質と他の健診項目の関連をみると、男子では総コレステロール、中性脂肪と肥満度の相関が明らかで、腹部皮脂厚とはさらに高い相関が認められた。女子では、これら脂質と肥満度との間に相関は認められなかったが、皮脂厚(特に腹部)とは有意の相関を示した。男女ともにHDLコレステロールは肥満度、皮脂厚と負の、動脈硬化指数はこれらと高い正の相関を示した。アポ蛋白に関しては、アポBが総コレステロールと、アポAがHDLコレステロールと著明な相関を示した。また総コレステロールはGPTとも相関を認めた。これら学生の成績に比べ、40才以上の職員667名(男440、女227)の脂質異常率は総コレステロール(>220mg/dl)36.1%、HDLコレステロール7.9%、中性脂肪20.5%ときわめて高率であることが示された。また中性脂肪は男女とも肥満度と相関が強く、γ-GTP、GPT、尿酸とも相関が認められた。 これらの脂質異常は、食事、生活指導によりかなりの症例で正常化することが確認され、成人のみならず若年者における脂質検診の有用性と予防の重要性が示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(6 results)