Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ボース凝縮した光格子中イッテルビウム174Yb原子に対して、原子が局在した状態からホッピングを急に可能にしたのちの応答を実験的に探索した。この系は、ボースハバードモデルに相当する。本研究では、光格子の原子に対して、光格子のポテンシャルを急にさげることで、局在した状態から原子が様々に移りまわれるように変化させた。観測量は、飛行時間法を用いた吸収イメージ法による光格子擬運動量分布の測定、および1S0-3P2遷移を用いた高分解能分光などによる原子相関である。観測されたこれらの量の時間発展から、熱平衡化の過程や、平衡値を実験的に算出した。また、この擬運動量分布、および原子数相関の期待値から、ボースハバードモデルにおけるハミルトニアンの各項のアンサンブル期待値も計算できた。原子のホッピング時間程度での運動エネルギー・相互作用エネルギーの再分配を観測することができた、この和はほぼ一定であった。これは、光格子ポテンシャルを下げた後の時間発展において、運動量項と相互作用項の和がエネルギー保存則を満たしていることを示している。また、同時に我々の考えた、飛行時間法を用いた吸収イメージ法による光格子擬運動量分布の測定、および1S0-3P2遷移を用いた高分解能分光などによる原子相関による方法が正しい観測方法であることも示している。加えて、近距離の非局所的相関の値を測定することに成功した。その測定の結果、原子相関は距離に依存して弾道的に広がっていくことを観測した。特に、1次元系だけでなく、世界に先駆けて2次元でも観測することに成功した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2018 2017 2016 Other
All Journal Article (3 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 1 results) Presentation (10 results) (of which Int'l Joint Research: 5 results, Invited: 1 results) Remarks (1 results)
Physical Review A
Volume: 96 Issue: 2
10.1103/physreva.96.023602
Phys. Rev. A
Volume: 96 Issue: 6
10.1103/physreva.96.063405
Science Advances
Volume: 3 Issue: 12
10.1126/sciadv.1701513
http://yagura.scphys.kyoto-u.ac.jp